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個人再生
小規模個人再生手続とは
【小規模個人再生手続を利用するための資格】 小規模個人再生手続を利用しようとする債務者は、次の要件を満たす必要があります(民事再生法221条1項)。
(1) 個人であること。
(2) 将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあること。
(3) 再生債権の総額が5000万円を超えないこと(ここでいう再生債権とは、債務者側から見れば債務ということになりますが、サラ金などから借りている借金総額が5000万円以下でなければならないという意味です。なお、住宅ローン債務はここには含めません。)。
【住宅ローンがある場合】 住宅ローンがある場合にも小規模個人再生手続を利用することはできます。ただし、住宅ローン債権(正式には「住宅資金貸付債権」といいます。民事再生法196条3号)がある場合は、裁判所に提出する再生計画において住宅資金特別条項を定める必要があります。具体的には、今までの住宅ローン契約に従って全額ローンを返済することを定めるというものです(民事再生法199条1項)。要するに、住宅ローンについては、金額がカットされることはありません。
【再生計画案の作成】 小規模個人再生手続においては、再生債務者は再生計画案を作成します。例えば、再生債権者が10社あって、再生債権総額が500万円であった場合は、その5分の1に相当する額又は100万円以上の金額でなければなりません(計画弁済総額。民事再生法231条2項4号)。つまり、500万円の借金があっても、実際の返済額は100万円を少し上回る金額で済むことになります(なお、再生債権が仮に80万円であれば、80万円を少し上回る金額を返済すればよいことになります。)。
返済期間は、原則として毎月1回の3年間の分割弁済となります(同法229条2項)。したがって、仮に110万円を3年間で支払うという計画の場合は、毎月3万円余りを、36回にわたって分割払いすれば足りることになります(なお、この場合、将来利息は付きません。)。
【再生計画案の決議】 再生計画案が再生債務者から提出されると、裁判所は書面決議に付する旨の決定をします(民事再生法230条3項)。
書面による決議ですから、再生債権者が裁判所に出頭するわけではなく、回答期間内に再生計画案に同意又は不同意である旨の書面を郵送することで意思を表示します。可決要件は、民事再生法230条6項がこれを定めており、不同意議決権者が、「議決権総数の半数に満たず、かつ、その議決権の額が議決権者の議決権の総額の2分の1を越えないときは、再生計画案の可決があったものとみなす」としています。したがって、議決権者が、積極的に反対をしないときは同意したことになります(消極的同意)。このように、実際上、否決されることは少ないようです。
【裁判所による認可】 以上のようにして再生計画が決議(可決)されると、今度は、裁判所が再生計画を認可するか、あるいは不認可とするかの手続に入ります。 裁判所が認可するにあたって、不認可事由がないか否かを審査します(民事再生法231条1・2項)。
特に、留意しなければならない点は、「再生計画が遂行される見込みがないとき」という条文です(同法231条1項・174条2項2号)。つまり、再生債務者に、給料などの定期収入はあっても、その収入が少ないために、果たして再生計画を認可した後に実際に分割弁済できるのかどうか危惧されるような場合は、認可を受けることができないということです。具体的には、その者の毎月の収入総額から、支出総額を控除した残額(余剰額)が、再生計画で決められる毎月の分割額を余裕をもって上回る必要があるということです。
【再生計画認可決定の確定】 再生計画が認可され、確定することによって、再生計画は効力を生じることになります(民事再生法176条)。すなわち、再生債権は再生計画の中で定められた「権利変更の一般基準」に従って変更されます(同法232条2項・156条)。例えば、再生債権の7割の免責を受けて残債権の3割を分割弁済するという一般的基準が定められた場合、例えば、500万円の再生債権であれば、150万円を3年間で分割弁済されるという内容に権利変更されます。
そして、再生手続は、再生計画認可決定の確定によって当然に終結することになります(同法233条)。なお、最初の依頼時から、認可決定が確定するまでに、通常6~7か月程度かかります。
【返済の実行】 実際の返済は、再生債務者が自分自身で責任をもって行うことになります。
(1) 個人であること。
(2) 将来において継続的に又は反復して収入を得る見込みがあること。
(3) 再生債権の総額が5000万円を超えないこと(ここでいう再生債権とは、債務者側から見れば債務ということになりますが、サラ金などから借りている借金総額が5000万円以下でなければならないという意味です。なお、住宅ローン債務はここには含めません。)。
【住宅ローンがある場合】 住宅ローンがある場合にも小規模個人再生手続を利用することはできます。ただし、住宅ローン債権(正式には「住宅資金貸付債権」といいます。民事再生法196条3号)がある場合は、裁判所に提出する再生計画において住宅資金特別条項を定める必要があります。具体的には、今までの住宅ローン契約に従って全額ローンを返済することを定めるというものです(民事再生法199条1項)。要するに、住宅ローンについては、金額がカットされることはありません。
【再生計画案の作成】 小規模個人再生手続においては、再生債務者は再生計画案を作成します。例えば、再生債権者が10社あって、再生債権総額が500万円であった場合は、その5分の1に相当する額又は100万円以上の金額でなければなりません(計画弁済総額。民事再生法231条2項4号)。つまり、500万円の借金があっても、実際の返済額は100万円を少し上回る金額で済むことになります(なお、再生債権が仮に80万円であれば、80万円を少し上回る金額を返済すればよいことになります。)。
返済期間は、原則として毎月1回の3年間の分割弁済となります(同法229条2項)。したがって、仮に110万円を3年間で支払うという計画の場合は、毎月3万円余りを、36回にわたって分割払いすれば足りることになります(なお、この場合、将来利息は付きません。)。
【再生計画案の決議】 再生計画案が再生債務者から提出されると、裁判所は書面決議に付する旨の決定をします(民事再生法230条3項)。
書面による決議ですから、再生債権者が裁判所に出頭するわけではなく、回答期間内に再生計画案に同意又は不同意である旨の書面を郵送することで意思を表示します。可決要件は、民事再生法230条6項がこれを定めており、不同意議決権者が、「議決権総数の半数に満たず、かつ、その議決権の額が議決権者の議決権の総額の2分の1を越えないときは、再生計画案の可決があったものとみなす」としています。したがって、議決権者が、積極的に反対をしないときは同意したことになります(消極的同意)。このように、実際上、否決されることは少ないようです。
【裁判所による認可】 以上のようにして再生計画が決議(可決)されると、今度は、裁判所が再生計画を認可するか、あるいは不認可とするかの手続に入ります。 裁判所が認可するにあたって、不認可事由がないか否かを審査します(民事再生法231条1・2項)。
特に、留意しなければならない点は、「再生計画が遂行される見込みがないとき」という条文です(同法231条1項・174条2項2号)。つまり、再生債務者に、給料などの定期収入はあっても、その収入が少ないために、果たして再生計画を認可した後に実際に分割弁済できるのかどうか危惧されるような場合は、認可を受けることができないということです。具体的には、その者の毎月の収入総額から、支出総額を控除した残額(余剰額)が、再生計画で決められる毎月の分割額を余裕をもって上回る必要があるということです。
【再生計画認可決定の確定】 再生計画が認可され、確定することによって、再生計画は効力を生じることになります(民事再生法176条)。すなわち、再生債権は再生計画の中で定められた「権利変更の一般基準」に従って変更されます(同法232条2項・156条)。例えば、再生債権の7割の免責を受けて残債権の3割を分割弁済するという一般的基準が定められた場合、例えば、500万円の再生債権であれば、150万円を3年間で分割弁済されるという内容に権利変更されます。
そして、再生手続は、再生計画認可決定の確定によって当然に終結することになります(同法233条)。なお、最初の依頼時から、認可決定が確定するまでに、通常6~7か月程度かかります。
【返済の実行】 実際の返済は、再生債務者が自分自身で責任をもって行うことになります。
給与所得者等再生手続とは
【利用できる資格】 法律上、この手続を利用できる者は、「給与又はこれに類する定期的な収入を得る見込みがある者であって、かつ、その額の変動の幅が小さいと見込まれるもの」と限定されています。したがって、サラリーマン、OL,公務員などがこれに該当します。この手続は、小規模個人再生手続をさらに簡略化したものであり、上記再生債権者による再生計画案の決議要件が省かれます。
【デメリット】 可処分所得基準というものがあります。これは、計画弁済総額による基準に加えて(民事再生法241条2項5号・231条2項3・4号)、さらに、この金額を下回ることはできないという厳しい規準です。
まず、再生債務者が再生計画を提出する前の2年間の収入の合計額から、所得税等を控除した金額を2で割って1年分の収入を算出します(民事再生法241条7号)。次に、この金額から、再生債務者及びその扶養を受けるべき者の最低限の生活を維持するために必要な1年分の費用を差し引きます(具体的には政令で定める金額となります。)。
例えば、仮に再生債務者の年収が500万円で、政令で定める一家の生活費が300万円とした場合、差引き200万円となります。可処分所得基準によれば、返済額は、その2倍の金額(400万円)以上の額でなければならず、結果として、弁済額は400万円以上という高額になってしまいます。したがって、給与所得者等再生手続をあえて使うことに、余りメリットはありません。
現在では、この方法を利用するのは、年収が非常に少ない場合とか(ただし、年収が低すぎる場合は、そもそも再生計画について裁判所の認可を受けられない可能性が出てきます。)、債権者の数が少なくて、しかも小規模個人再生手続を利用した場合に大口債権者が決議に反対して再生計画案が否決される可能性が高い場合などに限定されると考えられます。
【デメリット】 可処分所得基準というものがあります。これは、計画弁済総額による基準に加えて(民事再生法241条2項5号・231条2項3・4号)、さらに、この金額を下回ることはできないという厳しい規準です。
まず、再生債務者が再生計画を提出する前の2年間の収入の合計額から、所得税等を控除した金額を2で割って1年分の収入を算出します(民事再生法241条7号)。次に、この金額から、再生債務者及びその扶養を受けるべき者の最低限の生活を維持するために必要な1年分の費用を差し引きます(具体的には政令で定める金額となります。)。
例えば、仮に再生債務者の年収が500万円で、政令で定める一家の生活費が300万円とした場合、差引き200万円となります。可処分所得基準によれば、返済額は、その2倍の金額(400万円)以上の額でなければならず、結果として、弁済額は400万円以上という高額になってしまいます。したがって、給与所得者等再生手続をあえて使うことに、余りメリットはありません。
現在では、この方法を利用するのは、年収が非常に少ない場合とか(ただし、年収が低すぎる場合は、そもそも再生計画について裁判所の認可を受けられない可能性が出てきます。)、債権者の数が少なくて、しかも小規模個人再生手続を利用した場合に大口債権者が決議に反対して再生計画案が否決される可能性が高い場合などに限定されると考えられます。
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