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交通事故の法律Q&A

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Q28学生その他の者の休業損害

設問私は大学4年生ですが、交通事故で入院していたため卒業試験を受けることができず、留年してしまいました。事故に遭う前に、企業から内定をもらっていましたが、卒業が遅れて会社に就職できなかった分の損害を賠償してもらいたいと考えています。可能でしょうか?

Answer

事故が原因で就職が遅れた場合は、遅れた分(原則として1年間分)の休業損害を請求することができます。

解 説

(1) 学生
 (a) 原則
 学生は、夜間部の学生を除き、通常は稼働による収入がありませんから、原則的に休業損害は認められません。
 (b) 例外
 例外として、次のような場合があります。
 第1に、アルバイトをしている学生が、事故のためにアルバイトを辞めざるを得なかった場合、事故に遭っていなかったとした場合に受け取れたであろう収入(アルバイト代)を請求することができます。
 しかし、学生の本分は勉学にあり、アルバイトはあくまで補助的なものです。また、アルバイトの場合は、定職と異なって雇用の継続性に疑問がありますから、その点を吟味する必要があります。
 第2に、仮に就職先が内定していたが、事故のために学業を休まざるを得ず、結果として、卒業に必要な単位をとることができなかった場合、その事実は内定取消しの正当理由となります。すると、その学生は内定先の会社に就職することができず、就職予定時期が1年遅れることになります。その場合、就職が内定していた会社の初任給を基本年収として、休業損害が認められます。なお、余分に要した授業料なども損害として賠償請求することができます。
(2) 失業者その他の者
 (a) 失業者
 失業者には、原則として休業損害は発生しません。しかし、事故の直前まで稼働していたが、直前に会社を辞めて、たまたま無職者となったような者についてまで一切休業損害を認めないとしたら、それは不合理といえます。
 このような場合、仮に事故に遭っていなかったとしたら就職できていた蓋然性が高いと認められるときは、就職ができたと認められる時期以後について、就労可能時期までの休業損害を肯定することができます。
 なお、事故に遭った時点では無職者であっても、既に、次の就職先が内定していたような場合は、採用予定時期(出社予定時期)から、実際に就職した時期までの間について休業損害が認められます。
 (b) 不労所得者
 地代、家賃、金利、配当、年金、生活保護受給などで生計を立てている者を不労所得者といいます。これらの者が事故で入通院することになっても、休業損害は原則として発生しません。なぜなら、例えば、家賃収入で生活している者が入院しても、継続的に家賃は入ってくるからです。

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