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交通事故の法律Q&A

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Q31逸失利益算定の労働能力喪失期間

設問後遺障害による逸失利益を算定するに当たり、労働能力喪失期間は、どのように決まるのでしょうか?

Answer

労働能力喪失期間の終期については、原則として67歳とされていますが、実務上は、症状固定時から67歳までの期間と、平均余命の2分の1を比較して、より長期の年数を用いるものとしています。

解 説

(1) 18歳以上の被害者の労働能力喪失期間の始期と終期
 (a) はじめに
 労働能力喪失期間とは、後遺障害によって被害者に生じた労働能力喪失状態が継続する期間をいいます。労働能力喪失期間については、始期(始まり)と終期(終わり)が問題となります。
 (b) 労働能力喪失期間の始期と終期
 労働能力喪失期間の始期は、症状固定日(症状固定日の属する年)です。
 また、その終期は、原則として、67歳です。
 例えば、47歳の時に症状固定した場合、労働能力喪失期間は、47歳から67歳までの20年となります。ただし、後遺障害等級が14級のときは、労働能力喪失期間は5年以下とされる例が多いようです。
 (c) 例外その1
 以上の原則からしますと、被害者の症状固定日が67歳に接近すればするほど、労働能力喪失期間が減少することになります。しかし、中高年の被害者が、事故前は現に健康で働ける状態にあったにもかかわらず、67歳に到達したと同時に、労働能力をすべて喪失するとみることは極めて不合理です。
 そこで、実務上は、症状固定時から67歳までの年数と、平均余命の2分の1の年数を比較して、より長期の年数を労働能力喪失期間として認めることにしています。
 例えば、ある被害者甲(男性)は、症状固定時62歳であったとします。62歳の男性の平均余命は、年度によって多少の変動はありますが、ここでは仮に21.25年とします。すると、その2分の1は、11年です(10.625年の小数点以下を切り上げますと、11年となります。)。
 他方、62歳から67歳までは5年あります。すると、より長期の数値は11年ですから、結局、労働能力喪失期間は11年となります。
 (d) 例外その2
 症状固定時に、既に67歳を超えている被害者の場合は、平均余命の2分の1の年数が、労働能力喪失期間となります。
 例えば、症状固定時の年齢が70歳の男性の場合、平均余命を仮に15年とした場合、その2分の1の年数は7.5年ですが、その端数を切り上げますと、8年が労働能力喪失期間となります。
(2) 18歳未満の被害者の労働能力喪失期間の始期と終期
 被害者が18歳未満の場合、就労の始期は、症状固定日ではなく18歳に到達した時点です(就労可能期間の終期は、もちろん67歳です。)。
 例えば、症状固定時14歳の中学生の場合、14歳から67歳までの53年に対応するライプニッツ係数(18.4934)から、14歳から18歳までの未就労の期間4年分を差し引く必要があります(なお、4年に対応するライプニッツ係数は3.5459です)。つまり、18.4934-3.5459=14.9475となります。このように、症状固定時14歳の中学生に適用されるライプニッツ係数は、14.9475となります。

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