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交通事故の法律Q&A

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Q43消滅時効

設問私は、4年前に交通事故に遭い、それ以来治療を継続しましたが、今年になって症状が固定し、先日、自賠責保険で、後遺障害の等級認定を受けることができました。ところで、権利は、行使しないと時効で消滅するとも聞きました。私の損害賠償請求権は、時効消滅していませんか? 

Answer

症状固定日が今年であることから、損害賠償請求権は、時効消滅していないと考えられます。

解 説

(1) 消滅時効
 (a) 民法の規定
 民法724条前段によれば、不法行為による損害賠償請求権は、原則として3年で時効消滅すると定められています。要するに、権利があっても、3年の時効期間が経過するまでに権利を行使しないと、権利が消滅するということです。これを消滅時効といいます。

民法724条 「不法行為による損害賠償の請求権は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する。不法行為の時から20年を経過したときも、同様とする。」
 
 (b) 損害を知った時・加害者を知った時
 ここで、「損害を知った時」とは、被害者が損害の発生を現実に認識した時という意味です(最判平元・12・21民集43・12・2209)。例えば、車を運転中に事故に遭って自分の車が破損したことを知った時が、これに当たります。また、「加害者を知った時」とは、損害賠償請求をするべき相手方を知った時という意味です。上記の事例で、事故発生場所において相手方の住所・氏名を確認すれば、その時が、加害者を知った時になります。
 また、加害者が、事故後に被害者に対し、治療費、休業損害、慰謝料等を支払った事実があるときは、加害者のそのような行為は、民法上の債務承認に当たると解されますから(民147条3号)、それぞれ支払があった時点で、時効が中断することになります。
 
(2) 後遺障害が残存した場合
 事故から数年が経過して、その時点で後遺障害が残っていることが分かった場合、消滅時効の起算点はいつか、という問題が発生します。
 これについて、最高裁の昭和49年9月26日判決は、「後遺症が顕在化した時が民法724条にいう損害を知った時」に当たるとしました(裁判集民事112・709)。さらに、同平成16年12月24日判決は、「症状固定の診断を受けた時には、本件後遺障害の存在を現実に認識し、加害者に対する賠償請求をすることが事実上可能な状況の下に、それが可能な程度に損害の発生を知ったものというべきである」と判示しました(交民37・6・1529)。したがって、後遺障害が存在する場合は、症状固定日が消滅時効の起算点になる、と解されます。

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