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交通事故の法律Q&A

交通事故の法律Q&A

Q9運行の意味

設問自賠法でいう「運行」とはどのような意味ですか?

Answer

自賠法2条2項によれば、運行とは、「人又は物を運送するとしないとにかかわらず、自動車を当該装置の用い方に従い用いることをいう。」と定めています。 

解 説

(1) 自賠法2条2項の「運行」の意味 
 (a) 運行の定義
 自賠法2条2項は、「この法律で『運行』とは、人又は物を運送するとしないとにかかわらず、自動車を当該装置の用い方に従い用いることをいう。」と定めています。
 運行の意味については、これを広く解釈する立場もあれば、なるべく狭く解釈しようとする立場もあります。
例えば、道路を普通に走行している車が通行人をはねたような場合は、どの立場によっても、自動車を運行の用に供していたことが明らかです。
 一方、例えば道路に一時停止しているクレーン車の運転者が、付属のクレーンを操作して旋回させている最中に、誤って通行人にクレーンを接触させて同人に怪我を負わせた場合は、どう考えるべきでしょうか。この場合は、クレーン車は停止していて、走行はしていません。動いているのはクレーンだけです。
 ここで、クレーンを旋回させることも運行に当たると解釈すれば、自賠法の適用が肯定されることになります。一方、このような場合は運行には当たらないと解すると、自賠法の適用は否定されることになります。
 (b) 最高裁判例の立場
 この問題について、最高裁の判例は、「自動車をエンジンその他の走行装置により位置の移動を伴う走行状態におく場合だけでなく、本件のように、特殊自動車であるクレーン車を走行停止の状態におき、操縦者において、固有の装置であるクレーンをその目的に従って操縦する場合をも含むものと解する」としています(最判昭52・11・24民集31・6・918)。したがって、上記の場合は、運行に該当すると解されます。
(2) 自賠法3条の「運行によって」の意味
 先に述べたとおり、自賠法3条は、運行供用者責任について定めています。ここで、被害者が、運行供用者に対し損害賠償責任を追及するためには、運行行為と損害との間の因果関係を立証する必要があります。
 つまり、自賠法3条の「運行によって」という規定の意味は、自動車の運行と被害者の損害発生との間の相当因果関係を指します(最判昭43・10・8判時537・45)。この相当因果関係の立証責任は、被害者にあると解するのが一般的です。
 例えば、車道を自転車に乗って走行中、後方から高速度で迫ってきた車に追突される危険を感じ、追突を回避しようとして自転車を歩道に転倒させたような場合がこれに当たります(このような事例の場合は、裁判所によって因果関係が認められる場合が多いといってよいでしょう。)。

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