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交通事故の法律Q&A

交通事故の法律Q&A

Q10保有者・運転者の意味

設問自賠法2条でいう「保有者」、「運転者」とはどのような者を指しますか? 

Answer

保有者とは、問題となっている車を使用する権利を有し、かつ、当該車を運行の用に供している者をいいます。また、運転者とは、他人のために車を運転する者および運転の補助に従事する者をいいます。 

解 説

(1) 保有者および運転者の意味  

自賠法2条第3項 「この法律で『保有者』とは、自動車の所有者その他自動車を使用する権利を有する者で、自己のために自動車を運行の用に供するものをいう。」
第4項 「この法律で『運転者』とは、他人のために自動車の運転又は運転の補助に従事する者をいう。」

 (a) 保有者の意味
 保有者に該当するためには、二つの要件を満たす必要があります。
 第1の要件は、問題とされる者が、自動車を使用する権利を有していることです。例えば、車の所有者がこれに当たります。また、車を使用する権利を有する者であれば、有償・無償を問いません。例えば、レンタカー会社に利用料金を支払った上で車を借りたような場合は、前者に当たりますし、友人から車を借りたような場合は、後者に当たります。
 第2の要件は、自己のために自動車を運行の用に供する者であること、つまり、運行供用者に当たる必要があります。
 (b) 運転者の意味
 運転者とは、他人のために自動車を運転する者および運転の補助に従事する者をいいます。例えば、市営バスの運転手、タクシー会社のタクシー乗務員、宅急便の配達担当者などがこれに当たります。 
 ここでいう「他人のため」とは、車の運行利益および運行支配が、いずれも運行供用者に帰属することを意味します(例えば、タクシー会社の乗務員は、会社との雇用契約に基づいて会社のタクシーを適法に運転することが許されていますが、同人には運行支配と運行利益が帰属しませんから、保有者とはなり得ません。)。
 上記の例でいえば、法人経営のタクシー会社とその乗務員との関係は、会社が保有者(同時に運行供用者)であり、乗務員が運転者となります。  
(2) 会社の従業員が起こした交通事故の責任
 (a) 問題の所在
 例えば、運送会社に雇用されている従業員が、会社所有のトラックを運転して業務に従事している際に、誤って交通事故を起こした場合、誰にどのような責任が発生するか、という問題があります。
(b) 運送会社の責任
 運送会社は、トラックを所有しており、また、そのトラックを運行することを通じて経済的利益をあげていますから、運行支配と運行利益は運送会社に帰属しています。したがって、同社は運行供用者に該当し、自賠法3条の運行供用者責任を負います。また、同社は、使用者責任も負うと解することもできます。
(c) 従業員の責任
 運送会社の従業員は、単なる運転者にすぎませんから、民法709条の不法行為責任のみを負います。
 なお、運送会社の責任と従業員である運転者の責任とは、不真正連帯債務の関係に立つと解されますから、双方が連帯して損害賠償責任を負うことになります。

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