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交通事故の法律Q&A

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Q14自賠責保険の被保険者

設問車で人身事故を起こした場合、被保険者となるのは誰ですか?

Answer

自賠法11条によって、車の保有者および運転者が被保険者つまり損害を填補される者となります。

解 説

(1) 自賠責保険の被保険者
 (a) 概説
 車を運転中に人身事故を起こした場合、自賠責保険(または自賠責共済)で損害を填補される者(自賠責保険の被保険者・自賠責共済の被共済者)は、車の保有者および運転者です。    
自賠法11条第1項 「責任保険の契約は、第3条の規定による保有者の損害賠償の責任が発生した場合において、これによる保有者の損害及び運転者もその被害者に対して損害賠償の責任を負うべきときのこれによる運転者の損害を保険会社がてん補することを約し、保険契約者が保険会社に保険料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」
保有者とは車を使用する権利があって、かつ、運行供用者に該当する者をいい、また、運転者とは、他人のために自動車を運転する者(および運転の補助に従事する者)をいいます。
 (b) 自賠責保険が使える場合
 自賠責保険の契約は、車1台ごとに締結する必要がありますが(自賠12条)、ある車について自賠責保険契約が締結されていれば、あらゆる保有者および運転者が、被保険者となります。
 例えば、車の所有者甲から車を借りた乙が、その車を運転中に人身事故を起こし、通行人丙に怪我を負わせた場合、運行供用者は、甲および乙となって、車の保有者に責任が生じています。この場合、事故を起こした乙が、丙の治療費を支払った後に、その治療費について自賠責保険に対し加害者請求をすれば、保険金の支払いを受けられます。
 (c) 自賠責保険が使えない場合
 例えば、泥棒乙が、所有者甲から盗んだ車を運転中、丙に対し怪我を負わせた場合、被害者丙は自賠責保険によっては救済されない可能性が高いといえます。なぜなら、車を盗まれた所有者甲は、原則的に車に対する運行支配を失っていると考えられるため運行供用者には該当せず、また、泥棒乙自身も、車を運転する権利がないことから保有者には当たらないためです。この場合、被害者丙としては、政府の保障事業に請求する方法があります。
(2) 運転者も被保険者とされている理由
 運送会社を例にとった場合、運転者が起こした人身事故について、運行供用者責任を負うのは運送会社です。賠償金を被害者に支払った運送会社から、自賠責保険に対し保険金の支払請求があった場合、自賠責保険はこれに応じることになります。他方、保険法25条は、保険者は、被保険者が第三者に対して有する権利を代位取得することを認めています。
 そのため、仮に運転者が被保険者とされていない場合は、自賠責保険は、運転者に対し求償することができることになります。しかし、他人のために働く一労働者にすぎない従業員に対し、そのような重い負担を課することは適切とは考えられません。そこで、運転者も被保険者とすることによって、求償を認めないこととしたわけです。

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