最近のテレビ番組や朝のワイドショーを見ていると、大阪の森友学園問題が非常に目に付く。この問題は、国有地の払い下げに関し、国が森友学園に便宜を図ったのではないか、という疑惑が問題となっている。森友学園が開校を予定していた小学校の名誉校長に安倍総理の妻である昭恵さんが絡んでいたため、野党は恰好の攻撃材料を見つけたとばかりに攻勢に出ている。
しかし、私に言わせれば、テレビが取り上げるのは、視聴率を欲しいからであってその気持ちは分かる。しかし、この問題は、国家の立法府である国会において大騒ぎするほどの重要性は全然ない。仮に国有地の払い下げに関して民事上又は行政上の観点から違法の問題があるのであれば、違法の問題があると感じる者が、裁判所に対し、民事訴訟なり行政訴訟を提起して、相手方の責任を追及すればそれで済むことである。そのような訴訟は、非常に多くあり、裁判所から見れば、日常茶飯事のことであろう。
日常茶飯事のように発生している事件について、国会があえて関心を寄せ、学校法人の理事長を参考人として招致することなど、普通はあり得ないのである。
また、仮に、この事件が刑事事件として違法性があるというのであれば、それは捜査機関が捜査を開始し、しかるべき捜査を遂げて、後は、管轄の検察庁の検事が起訴するか否かを判断すれば足りるのである。国会は、捜査機関ではないから、そのようなことに首を突っ込むべきではない。
結局、野党がなぜこれだけ大騒ぎをしているかと言えば、安倍政権を攻撃することによって、国会における野党の存在感を高め、ひいては総選挙で多くの議席を得たいという理由に帰する。
現実に目を移すと、北朝鮮によるミサイル弾が、我が国の近海にまで到達しているのである。その問題の方が、森友学園問題よりも100倍の重要性を持つのである。つまらぬことに国会の経費を浪費する野党には、全く期待できない。
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