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弁護士日記

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高次脳機能障害事案に対し6464万円の賠償命令が出た

2014年01月29日

 自転車で市道を走行中に、横道から出てきた自動車にはねられ、頭部に重傷を負った高校生の裁判の判決が本年1月に出たが、このたびその裁判が確定した。すなわち、被害者である原告も加害者である被告も控訴をしなかったため、名古屋地裁の判決が確定したのである。賠償命令額は、6464万円余りであった。
 この交通事故は平成20年の夏に発生したのであるが、すぐに被害者の御両親が当法律事務所に法律相談をかけられた。その後、被害者本人は、治療を病院で受けられ、頭部の怪我は、外見上ほとんど治った。
 しかし、頭部に大きな怪我をされたため、高次脳機能障害が残ってしまった。このような場合、一番重要なことは、自賠責保険において正しく後遺障害の等級認定を受けるということである。そのためには、経験豊富な弁護士の助力を受けることが望まれる。
 高次脳機能障害とは、事故による外傷によって脳が障害を受け、その結果、事故前と比較した場合、本人の性格が変化したり、記憶力が低下したり、理解力が損なわれるなどの深刻な障害が生ずる。
 したがって、交通事故による高次脳機能障害の場合は、頭蓋骨の外傷は一見すると元通りきれいに治ったとしても、脳の内部の障害は残っていることになるため、心理学的な検査を受ける必要がある。そのような検査は、専門的な知識が必要とされるため、必ず定評のある専門病院で診断を受けるべきである。単なる脳外科医のレベルでは全然適正に対処できない。
 幸いにも、名古屋地区には、名古屋市総合リハビリテーションセンター附属病院という第一級の病院がある。したがって、東海地方の患者さんは、まずはその病院で検査やリハビリを受けるのが定石とされる、といっても過言でない。
 さて、今回の依頼者である石川さん(仮名です。)は、上記病院が発行した診断書を、弁護士である私を通じて自賠責保険会社に提出し、併合4級の認定を受けた。併合4級の内訳は、高次脳機能障害が5級、醜状障害が12級であった。
 その後、民事裁判は、平成24年7月から始まった。被告には東京の弁護士が代理人として付いた。裁判は1年4か月かかった(いわゆる結審は、昨年の11月であった。)。
 本年1月に名古屋地裁が下した判決によれば、労働能力喪失率は、高次脳機能障害の部分に限って認められ、その割合は79パーセントとされた(なお、醜状障害の部分は労働能力に影響を与えないと判断された。)。また、労働能力喪失期間の始期は、石川さんが4年制大学を卒業するであろう年齢から、67歳までの期間とされた。
 従来、高校生が被害者で、裁判係属中に大学生になった場合に、いつの時点から労働能力喪失期間をカウントするのかという点を明示した判例は、ほとんどなかった。その点が、今回の判決で明らかにされた。
 また、今回の判決は、逸失利益の算定基礎となる年収として、男女計・大卒平均賃金である591万7400円を採用した。この点は、担当裁判官の先進的思考性を示すものであり、私としては高く評価することができる。
 ただし、事故直後、石川さんが緊急搬送された病院にやって来た加害者は、石川さんの身内の方々に対し、病院内で土下座をして謝罪したという(この点は双方争いなし。)。私としては、実況見分調書などを見る限り、石川さんの過失はせいぜい5パーセント以内にとどまると判断していたため、石川さんに10パーセントの過失を認めたこの判決にはやや不満が残った。しかし、石川さん及びそのご家族は、きわめて心優しい方々であるため、その意向を踏まえ、弁護士である私としても控訴は行わないと決定した。
 このたび判決が確定した結果、事故発生日からの遅延損害金を含めると、加害者が石川さんに賠償すべき金額は8200万円余りとなった。この賠償金も、本年2月中には加害者側から支払われる見込みである。

日時:10:52|この記事のページ

反日が国是の韓国とどう付き合うべきか

2014年01月27日

 2014年も3週間以上が経過した。私は、昨年、呉善花著「韓国併合への道 完全版」(文春新書)を読んだ。なぜ、韓国という国は、こうまで反日を全面的に押し出す国なのかを知るためである。本の著者の呉氏によれば、「韓国の反日主義は、民族主義と一体不可分の反日民族主義として形成されてきたものである」という(同251頁)。
 韓国の反日主義とは、単に、明治時代の我が国による韓国併合を原因とするものではなく、日本書紀に出てくる神功皇后(じんぐうこうごう)の朝鮮征伐にまでさかのぼるとされる。そして、その後の豊臣秀吉による朝鮮征伐、明治時代の征韓論及び韓国併合というきわめて長期間にわたる日本の行動の全部が、日本の韓国に対する侵略的性格を如実に示している、というのである。呉氏は、そのような歴史認識が、韓国における一般的歴史認識であるというのである。つまり、韓国人にいわせれば、日本人には、韓国・朝鮮半島に対する侵略的な資質(血)が、古来から脈々と流れているというのである。
 仮に韓国人の我が国に対する一般的認識が、呉氏がいうようなものであったとしたら、我が国としては、そのような一方的で歪んだ認識に対し、到底賛成することはできない。韓国の朴大統領のいう「日本は正しい歴史認識を持て」という主張には納得できないのである。私がそう考える根拠を、ここで詳しく展開するつもりはない。
 しかし、ごく簡単に反論すれば、第1に、神功皇后の朝鮮征伐が、果たして歴史的事実であったか否かについては不明であること。仮にそのような事実があったとしても、そのことを悪とすることはできないこと。当時は、強い国が弱い国を征服し、その支配下に置くことは当たりの話だからである(戦争の歴史とは、そういうものである。)。
 第2に、豊臣秀吉は、何も朝鮮を征服することを目的としていたのではなく、当時の中国の明に対し領土の拡張を求めて侵攻したにすぎないこと。朝鮮半島は、単に、通り道(通過地点)にすぎなかったのである。朝鮮が、秀吉の明に対する侵攻を妨害したため戦争になっただけの話である。
 第3に、明治時代に行われた韓国併合については、2点確認しておく必要がある。
 一つは、当時、朝鮮半島には李氏朝鮮が存在していたが、中国流の中華思想の強い影響下にあり、まともな統治能力を備えないアジアの最貧国の状態にあったこと。
 二つ目は、当時、世界の列強とよばれる国々は、皆が帝国主義をとっており、弱肉強食の状態にあった。我が国としても、明治27年の日清戦争、明治37年の日露戦争を経て、安全保障の見地から、明治43年に韓国を併合したものである。
 したがって、韓国が、以上のような歴史をもって、我が国を非難するのは全くのお門違いというほかない。当時は、強い国は生き延び、弱い国は他国の植民地になるか、他国の保護国となるほかなかったのである。そもそも「善悪の問題」ではない。
 ちなみに、太平洋戦争で我が国がアメリカに負けたのも、国力の差が結果として出ただけであって、アメリカが正しいから勝利したということではない。仮に日本の国力が優っていて戦争に勝っていたら、原爆を我が国の市民に対して使用して、大量虐殺を実行した当時のアメリカ大統領トルーマンは、戦犯として確実に絞首刑になっていたはずである(したがって、極東軍事裁判なるものも、普通の意味の裁判などではなく、戦勝国による敗戦国に対する復讐劇にすぎない。)。
 話を元に戻す。韓国政府及び韓国国民の我が国に対する歴史認識とは、以上のようなものであることは、ほぼ疑いないであろう。事実誤認及び一方的で正当性のない恨み、つらみ、悪意等が混じった、どす黒い感情によるものである(慰安婦問題も同様)。
 したがって、我が国としては、韓国の間違った主張に対しては、正しく反論するとともに、韓国による世界各国に対する間違った働きかけに対しても、強力な反宣伝活動を行い、韓国の間違った行動に歯止めをかける必要がある(例えば、アメリカバージニア州において、歴史的に確立している日本海という呼び名に対し、「東海」という呼び名を併記するよう求める活動がこれに当たる。)。
 分かりやすくいえば、韓国という国は、世界における我が国の評価ないし地位を落とすことによって、自分が優位に立ちたいと心から願っているとんでもない国である。我が国の評価を低下させる可能性のある材料であれば、社会関係、スポーツ関係、文化関係等、何でも食いついてくる。
 私は、このような国とは友好関係を持ちたいとは、100パーセント思わない。我が国としては、韓国が言いたい放題をやっても、これまでのように甘い顔をして放任するのではなく、一度、本気で叱り飛ばす必要がある。また、我が国は、今後、韓国に対しては、いささかでも利益になることは、決して行うべきではない。
 マスコミの一部では、早期に日韓首脳会談をする必要があるなどと書いてある。しかし、そのような考え方は間違いである。我が国の方から韓国との対話に積極的になる理由は、何一つない。日本との関係が本当にこじれて真に困るのは、むしろ韓国の方だからである。我が国としては、韓国の朴大統領が、安倍首相に対しこれまでの無礼な態度をわびて来た後に、ゆっくりと応じてやれば済む事である。      

日時:14:07|この記事のページ

今年の予想

2014年01月09日

 新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
 今回は、今年の予想をしてみたい。
 今回は、外交関係を取り上げる。今年も、昨年同様、中国と韓国という厄介な国が絡んでくることはほぼ間違いない。厄介者のうち、まず中国を取り上げる。今後の中国の出方をみるときに、過去の歴史の流れを掴んでおく必要がある。
 中国は、共産党という一党独裁の体制をとっている。この点が、日本や欧米の民主主義国と根本的に異なっている点を常に意識しておく必要がある。したがって、かつての旧ソ連のように西欧型の民主主義の価値観では判断できないブラックな要素がある。つまり、想定外のとんでもないことを臆面もなく実行する国である。私が、世界で一番警戒しなければならない国として中国を挙げるのは、そのためである。
 中国は、今後、軍備をますます増強させ、軍事力を背景として無理難題をふっかけてくる可能性が高い。尖閣諸島についても、中国の言いがかりであることは明白であり、我が国としては、毅然とした態度で臨むほかない。少しでも譲歩したらダメである。譲歩した線をベースにさらに強硬な姿勢に出てくることは、火をみるより明らかだからである。
 中国というような西欧型の良識が通用しない国に対して毅然とした姿勢を貫くためには、軍事力の整備が必須である。左翼政治家は、話合いで問題を解決することができると本気で思っているようであるが、事実誤認もはなはだしい。私としては、財務省に対し、防衛予算を第1順位に国の予算の査定をしてもらいたいものである。
 次に、韓国である。韓国という国は、反日を国是としているようにみえる。反日でなければ韓国人にあらずということであろう。ではなぜ、これほどまでに反日を貫くのであろうか?
 おそらく、明治時代に我が国に併合されてしまったことの悔しさ・惨めさ・敗北感が、底流にあるのではないだろうか?したがって、朴大統領も公式に発言しているように「恨みは1000年たっても消えない」という心情は本当であろう。
 このような韓国に対しては、我が国としては、正面からはっきりと物をいう姿勢が重要である。相手の心情を思いやって、妙なところで妥協してしまうと、慰安婦問題でも分かるとおり、何年も経過してから、いろいろと難癖をつけられる隙を作ることにもなりかねない。
 また、靖国参拝問題でも明らかなとおり、韓国は、中国と並んで、本来筋違いの間違った抗議を毎回のように行ってくる。我が国の首相が、靖国神社に公式参拝するかどうかという問題は、我が国の純粋な内政問題であって、韓国や中国がとやかく口を差し挟むべき問題ではない。韓国や中国が、抗議をする理由とは、要するに、我が国が戦前のような軍国主義体制に戻るおそれがあるからだ、ということらしい。
 しかし、我が国は、戦後、一度たりとも外国と戦争をしたことはないのである。平和国家として歩んできた実績がある。戦前のような軍国主義に戻ることはないのである。軍国主義というなら、チベット民族の弾圧にみられるように、現代の中国の方が、よほどこれに近いといえるのではないだろうか。
 ところが、韓国や中国にいわせると、我が国の国是である平和主義は信用できないということらしい。だから、執拗に抗議を継続するということなのであろう。
 我が国としては、韓国や中国の偏見に惑わされることなく、正々堂々と平和国家として歩めばよいのである。正論を曲げ、無理をしてまで韓国や中国の「理解」を求める必要など全くないというべきである。
                                                    
                                  

日時:16:25|この記事のページ

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