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弁護士日記

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NHKは偏向番組を刷新せよ

2024年03月24日

 令和6年も既に3月下旬を迎えた。最近もいろいろなニュースが目に入って来る。
 まず、過去にも言及した話題であるが、日・英・イの共同開発にかかる戦闘機について第三国への輸出を認めるか否かに関し、抵抗勢力であった公明党が、厳しい条件を課すことを前提に輸出を認める方向に転換した。新型戦闘機は、日本と英国・イタリアの計3国の共同開発によるものであり、膨大な開発費を要する。新型機の完成後は、もちろん我が国も、これを購入することが前提となっている。政府が購入するのであるから、税金が投入される。その場合、同じ性能であれば価格が安い方が国民の負担が軽減され、良いに決まっていいる。ここで、第三国への輸出ができれば、その分だけ大量生産が可能となって、平均価格は安くなる。仮に大量生産ができないことになれば、1機当たりの価格は極めて高価なものとなり、国益に反することになる。戦闘機も、例えば、新幹線や自動車と同様に考えれば済む(ただし、輸出先は、西欧型の民主主義を国是とする国に限定される)。大量に生産し、これを海外に輸出して外貨を稼ぐことを第1に考えるべきである。そういう基本的原則を踏まえて議論をするのが本来の政治家である。
 しかし、公明党は、「平和国家」とか「平和憲法」とか耳当たりの良いスローガンを掲げ、抵抗してきたのである。何も分かっていないというほかない。これまで平和が保たれてきたのは、日本が米国と軍事同盟を結んでいるからである。軍事同盟とは、本来はお互いに助け合うということであり、双方が共同して他国(例 中・露)からの侵略に対し、共同で防衛するということである。ところが、日米安保条約は、基本的に、日本が攻撃されたときは米国がこれを助けるということになっており、米国が攻撃されたときは日本は助ける義務がないという解釈となっている。米国としては、その点は不満があるのではなかろうか?
 NHKのラジオ番組には、平日夜10時から「NHKジャーナル」という番組がある。私も時々聴いているが、左翼的色彩が強い内容となっている。この前も、読者の意見を紹介する形式をとって、「日本が作った戦闘機が人殺しのために使用されないことを願う」という趣旨のメールが報道された。「人殺し」という言葉は、左翼言論人が好んで使う用語である。「人殺し」という用語は、通常、普通の殺人事件とか強盗殺人事件が起こった際に使用される。もちろん違法行為である。要するに重大犯罪である。
 他方、国際法が定義する戦争において、敵国の兵隊を殺害することを「人殺し」と評価することはない。戦争において敵国の兵隊を殺害しても、原則として罪に問われることはないからである(合法である)。これらの行為は正しく峻別する必要がある。仮にNHKジャーナル的な理解を肯定すれば、昔から岐阜県の関市で製作されてきた日本刀も、昔、戦国時代の戦いで使用された事実があれば、「人殺しの道具」とされてしまうが、そのようなひん曲がった考え方をする者は地元には誰もいない。また、昔、岐阜県にある関ヶ原の戦いで、西軍と東軍の武将や兵隊が、戦闘行為を原因として大量に亡くなっているが、この場面を捉えて「大量殺人事件の現場」と紹介する不見識な者はいない。武将や兵隊が殺害されたこと自体を問題視する論者は、まずいない。このように考えてくると、NHKジャーナルがいかに偏向した番組であるかが分かる。
 つい最近になって大リーグの大谷選手をめぐって、彼の元通訳の違法賭博事件が連日にわたって報道されている。私は、以前からアメリカの大リーグには全く興味がないので、今回の事件が報道される前の大谷フィーバーともいうべき一連の過剰な報道には辟易していた。ところが、今回は、一夜にして好感度100%のヒーローから、疑惑を掛けられた人物に変化している。
 そもそも大谷選手が今回のトラブルに巻き込まれた原因は、身近に元通訳の水原一平氏がいたためである。大谷選手は、水原氏による違法賭博の一件を最初に知ったときに、なぜ、知り合いの信頼できる弁護士に相談をしなかったのか?米国のことであるから、仮に事件の処理を一任すれば日本とは比べ物にならないような高額の弁護士費用がかかることは分かるが、大谷選手の年収から見れば、問題にならない少額であったと考えられる。なぜ、大谷選手は、早期に弁護士に相談しなかったのか、この点が悔やまれる。ともかく私としては大谷選手の潔白を信じたい。
 今回のことから分かるとおり、少なくとも、身近に、胡散臭い人物を近づけないことが自分の身を守るためには重要であることが再確認できた。胡散臭い人物とは、いろいろな類型があろう。例えば、定職についておらずお金に困っている人間、うまい儲け話を持ち掛けてくる人間、裏社会(犯罪組織)とつながりがある疑いのある人間、対象者に個人的な恨みを持っている人間などが考えられる。胡散臭い人物とは極力関わらないこと(逆に言えば、これらの人間を出来る限り身辺から遠ざけること)が、平凡な日常を送る上で重要と言えよう。今回の水原氏は、胡散臭い人物の類型には該当しない。長い期間にわたって大谷選手にとっては「良き相棒」だった。しかし、このような良き相棒であっても、切羽詰まった状況に追い込まれると、信頼を裏切るような行動に走ることがあり得る。決して油断してはならないということであろう。

日時:11:27|この記事のページ

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