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弁護士日記

弁護士日記

都知事選挙の結果を予想する(2)

2016年07月27日

 前回、私は、7月12日付けの弁護士日記の中で、今回の東京都知事選挙の当選予想を行い、小池百合子氏の当選の可能性が最も高いとの見方を示した。
 その後、最近になって、各種の世論調査の中で、「小池百合子氏が選挙戦で優勢を保っている」との報道が多く出ている。私の予想が的中する可能性が増している。
 ここで、あらためて当選者の予想を行うが、やはり小池百合子氏の当選はほぼ間違いないのではないかと考える。もちろん、選挙はやってみないと分からないといわれることもあり、「当確」の報道が出るまでは、何が起こるか分からないといえる。
 しかし、冷静になって3人の候補者を見比べてみれば、小池百合子氏がこのまま優勢を保って選挙日まで行く可能性が濃厚であるというほかない。以下、理由を掲げる。
 小池百合子氏は、今回の選挙で自民党の東京都連の推薦を受けることができなかった。自民党の都連のドンといわれる都議会幹事長の自民党議員から「俺は聞いていない」という態度を示され、推薦を受けることができなかったとのことである。しかし、都連のドンなる議員に、いかほどの発言力があるかは知らないが、その人物が「聞いていない」という理由で、小池百合子氏を排除しようとした点は、全く納得できない。都議会幹事長はそんなに偉いのか?という疑問が出てくるからである。
 また、自民党都連は、関係する自民党員に通達を出し、「小池百合子氏を応援した場合は、一族郎党を処分する」とまで脅しをかけた。このような前近代的なやり方を振りかざす自民党には強い反感を覚える。政党という組織が存在する以上、一定のけじめは必要であるが、今回の通達はおかしい。一部の権力者が、自分の気に入らない人物に対し、いわれのない攻撃を加えようと画策しているとしか思えないからである。実に、度量の狭い汚い手法である。
 私は、前の弁護士日記でも書いたが、「ドン」、「ボス」、「大御所」などと言われて良い気になっている人物は、大嫌いである。なぜ嫌いかといえば、私の反骨精神がこのような傲慢な人物を認めないからである。要するに、権力(金力・財力・親の七光り等の権力)をかさに、自分勝手にやりたい放題やっているような人物には決して与しないというのが、私の流儀だからである。
 小池百合子氏は、そのような古い自民党的体質に対し、「ノー」という声を突き付け、徒手空拳で戦っている。まさに「女は度胸」を地に行く姿は、映画のヒロインのようであり、実に小気味よい。多くの都民の共感を得ているのも当然といえる。
 対する、増田寛也氏であるが、自民党・公明党・東京都連の全面的な支援を得ている。普通であれば、組織力は増田寛也氏が圧倒的に勝っているのであるから、後は、無党派層と呼ばれる人々(有体にいえば、政治に疎い人たち)の20~30%の支持を得ることができれば、ダントツで当選できるはずなのである。また、増田寛也氏自身は、大変に有能で、また、謙虚な方であるとお見受けする。氏は、普段から、「他人に迷惑をかけないよう心掛けている」との話である。私の見たところ、増田寛也氏は、本来は東京都知事としては適任者であると思う。
 しかし、今回は事情が異なる。なぜなら、仮に増田寛也氏が都知事になった場合、自民党の東京都連の幹事長などの古い体質を持った連中の発言力は、これまで以上に増大し、仮に増田寛也氏が真面目に改革をしようとしても、全部、裏でストップをかけてくることはほぼ間違いないからである。
 したがって、今回、私としては、古い東京都政を維持する結果となる増田寛也氏を支持することはできない。
 最後に、鳥越俊太郎氏であるが、問題外である。一体、この御仁は、何を目的として今回の都知事選挙に出馬したのであろうか?志が全く見えない。単に、「参議院選挙で野党が負けたことにショックを受けた」というのが出馬の本当の理由だとしたら、余りにも都民を舐めた話である。
 参議院選挙で野党が負けたのは、野党に政権を担う能力も覚悟もなく、単に自民党・公明党の悪口を言うことに終始したからである。自分に能力がないために国政選挙で負けたのである。入試に例えれば、学力が全くないため志望校の入試に落ちた学生が、「あのような問題を出す方がおかしい」とぼやいている姿と同じである。
 鳥越俊太郎氏が、真のジャーナリストであれば、それくらいのことは分かるはずである。しかし、鳥越俊太郎氏は全くピントのぼけた話をしているのであるから、これではとても東京都の首長は務まらないのである。
 また、鳥越俊太郎氏を応援する選挙カーに上がっている人物を見ると、「自衛隊は人殺しの集団だ」と考える共産党の小池晃議員と、戦後最低の総理と言われた菅直人元首相が傍にいた。このような人物に応援を依頼している鳥越俊太郎氏には、人を見る目はないというべきであり、巨大組織の長としての資格はない。私としては、鳥越俊太郎氏にはダメ出しをする以外にない。
   

日時:10:42|この記事のページ

都知事選挙の結果を予想する

2016年07月12日

 東京都知事の候補者が大方出揃った。現時点で、少しでも当選の可能性がある候補者は全部で4人に絞られた。小池百合子氏、増田寛也氏、鳥越俊太郎氏、宇都宮健児氏の4人である。
 私の個人的な考えでは、得票数の多い1位と2位は、小池氏又は増田氏の二人になると現時点(7月12日時点)で予想する。そこで、上記の4人について私なりの評価を加える。
 まず小池氏であるが、私の予想では当選の可能性が最も高いと考える。その根拠であるが、①豊富な政治経験があること、②知名度が高いこと、③女性であること、④防衛大臣の経験があること、⑤カイロ大学を卒業している経歴があること、⑥今回の選挙において組織の推薦というしがらみを断ち切っていること、の6点である。ここでは、④と⑤について言及する。④であるが、小池氏は、むかし防衛大臣を経験したことがある。そのため、国家に対する危機が発生した場合に、都としてどのようなことができるかという点が多少分かっていると思われる。⑤であるが、昨今、イスラム教が話題となっている。小池氏は、カイロ大を卒業していることから、イスラムに対する知識が他の候補者よりも豊富ではなかろうか。今後、万が一の際に、役に立つと思われる。
 次に、増田氏である。増田氏は、豊富な行政経験がある。特に、過去に岩手県知事を務めた経歴があることから、地方行政の基本は全て分かっているという強みがある。都庁の職員にとっては、4人のうちでは一番好ましい候補者ではなかろうか。また、「地方消滅」という衝撃的な内容を紹介した本もベストセラーとなっており、情報分析の能力はピカ一であろう。さらに、過去に幾度となくテレビに出演した際の発言内容をみても、非常にバランスのとれた見解を示している。地味ではあるが、能力が高い方ということができる。
 一方、今回、自民党の都連の推薦を受けた点は、選挙戦術からはやむ得ないことではあるが、古い体質を持った勢力の支持を受けたというマイナスイメージが付いて回る。自民党の都連の会長は石原伸晃代議士であるが、実際の実力者は古手の都議だという。この人物は、自民党の都議団のボス的存在の人物といわれる。小池氏が指摘した「都政における不透明さ」とは、このことを指しているのであろう。私も、どんな団体であれ、「ボス」、「大御所」、「ドン」という形容詞が付く人物は、昔から嫌いである。これらの人物は、私個人の「反権力の思想」に相容れないからである。
 3番目には、鳥越氏の評価の順番となる。鳥越氏は、いわゆるジャーナリストであり、知名度は非常に高い。しかし、鳥越氏に対する私の評価は4人の候補者の中では最低である。理由は、多くの中高年のジャーナリストの中に浸み込んでいる左翼的体質が気に入らないからである。左翼的体質の持ち主は、全員がそうとまではいえないが、基本的に日本の文化・歴史に対してマイナス評価を加えたがるという特徴がある。反面、日本を敵視する国家の立場を擁護し、場合によってはその体制を称えるというおかしな行動をとることがある。例えば、代表的な左翼勢力である日教組は、国歌「君が代」を日本国の国歌とは認めない。独自に定めた意味不明の歌を国歌「君が代」の代わりに斉唱して喜ぶ。
 私からみれば、このようなおかしな団体の推薦を受けた鳥越氏を都知事にするわけにはいかない。また、一般にジャーナリストは、他人を批判することは非常にうまいが、自分が大きな組織の長となって組織を運営した経験がないため、実際に都知事に当選した場合、どのように都政を運営してよいか分からなくなるのではなかろうか?今後、極めて不安的な情況を招くおそれがあって、私としては、鳥越氏は推薦できない。
 4番目は、元日本弁護士連合会の会長である宇都宮氏である。宇都宮氏は、生まれは四国の小さな漁村と聞く。以前、宇都宮氏が日弁連の会長選挙に出馬した際に、自分の経歴を紹介した本を書いておられ、私のその本を読んだことがある。宇都宮氏は、「元祖過払い金返還訴訟の提唱者」ともいうべき人であり、在野精神があふれたその人柄には、文句をつけようがない。
 他方、一般論としていうと、弁護士業は、所詮、個人営業に過ぎない。一般の大企業のサラリーマンや官僚のように、いろいろな部署を短期間で異動し、いろいろな仕事に取り組むという経験に乏しい。そのため、私の経験からみても、弁護士には社会経験が乏しいため、視野が狭い人が少なくない。宇都宮氏がどのような人かはよく知らないが、都知事の職務を全うして多大の成果を上げることは、難しいのではなかろうか。

日時:14:13|この記事のページ

最新交通事故判例紹介(その4) 症状固定後の治療費等を認めた事例

2016年07月11日

 一般的に言って、交通事故の賠償責任は、症状固定時を基準として一区切りされる。例えば、事故で怪我をした被害者が、医療機関で治療を受けた場合、治療費の支払は症状固定日をもって一応終了となる。つまり、加害者が賠償責任を負うべき治療費は、症状固定日までの分となる。
 その後に被害者がいくら通院しても、その費用は自己負担となる。これが原則である。しかし、原則には必ず例外があり、例外が一切ない原則は、通常ありえない。治療費の場合も同様であり、たとえ症状が固定しているとしても、その後の状態悪化を防止するなど相当の理由があれば、将来治療費も認められる(通説)。
 この点に関し、大阪地裁平成27年5月27日判決は、事故時74歳の高齢女性について、症状固定後の治療費の支払を加害者に命ずる判決を下した。同判決によれば、被害にあった高齢女性は、自賠責保険の後遺障害等級認定によって、障害等級が1級1号に該当するとされていた。同判決は、被害者は症状固定後も病院に入院しており、将来も入院する予定であることを認め、症状固定後の将来治療費についても事故と相当因果関係があると認定した。そして、将来治療費が認められる期間として、平均余命12年間にわたって1127万円余りを認めた。
 この被害者の場合、高齢者でもあり、また、自賠責保険が認めた障害等級が1級でもあったことから、誰が考えても今後も年々治療費が嵩むことが予想できる。その年々発生する多額の費用を、被害者の家族ではなく、加害者に負担させたものであって、極めて妥当な結果と言えよう。また、同判決は、症状固定後の入院雑費628万円余り、将来の付添看護費1494万円余り、被害者に付けられた成年後見人(弁護士)費用124万円余りも、事故と相当因果関係のある損害と認めており、弱者である被害者の立場に一定の配慮を示した妥当な判決として評価することができる。
 なお、同判決の出典は、ぎょうせいが発行する「交通事故民事裁判例集」であるが、この本には判決を下した裁判官の氏名も明記されている。一般的に言って、妥当な判決を書く裁判官は、法律に関する豊富な知識があり、また、人間的に見ても人格者の方々が多いように思われる。
 換言すれば、知恵を持った裁判官ということができる。私の短い個人的経験から見ても、人格的に優れた裁判官は、やはり地方裁判所長などの管理職まで出世される確率が高いように思える(ただし、出世できなかった裁判官が、全員、能力又は人格的に問題があるということでは決してない。)。
 ちなみに、私が代理人となって裁判を行った土地がらみの某事件では、原告のA氏は弁護士を付けることなく本人訴訟を行い、一審で完敗した。二審(控訴審)から、私がA氏の代理人に就いたのであるが、仮に、高裁で判決になれば「控訴棄却」で負けることは必至と判断した。ところが、当時高裁で事件を担当されたB裁判官は、非常に物事が分かっている方であったため、双方に対し、和解を提案され、結局、一審で完敗した私の依頼者A氏の利益も守られる内容で和解が成立した。
 そのB裁判官は、その後、某地裁の所長として栄転されたと聞く。仮に別の裁判官が事件を担当していたら、紛争は未だに終結せず、不毛な争いが今でも継続していたのではないかと思う。やはり、「裁判は、みずもの」であり、事件を担当する裁判官によって、その結果が大きく異なることがある。

日時:14:07|この記事のページ

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