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弁護士日記

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岐阜柳ケ瀬の復活はあり得ない

2024年07月14日

 JR岐阜駅を出て北の方角に向けて真っすぐ1キロメートルを歩くと、演歌歌手である美川憲一の「柳ケ瀬ブルース」で知られた柳ケ瀬がある。この地は、今から半世紀以上も前の古い時代には多くの買物客が訪れ商店街は大いに賑わっていた。しかし、その柳ケ瀬は、その後、じわじわと衰退の歩みを始めた。
 柳ケ瀬は、私の自宅から直線距離で1キロ以内の距離にあるため、これまで主に岐阜高島屋の食品売場や大型書店を利用するため、月に数回は訪れていた。しかし、本年7月末をもって県内唯一の百貨店である岐阜高島屋も閉店し、柳ケ瀬の衰退に一層拍車がかかると予想される。
 折しも、2024年7月13日付けの岐阜新聞3面に「移転や撤退、店舗の減少傾向続く」という見出しの記事が掲載されていた。その記事によれば、「岐阜市の中心市街地の小売店舗数は、減少傾向が続いている」とあり、続けて「県の(中略)実態調査によると、中心市街地の商店街1階部分の店舗数は、2007年度の866店から、2023年度は414店と半数以下に減った」、「柳ケ瀬商店街でも、(中略)2007年度の454店から、2023年度には229店とほぼ半減した」とある。
 このように岐阜市中心街においては、最近の16年間で商店の店舗数が半減したという驚くべき客観的データが出ている。このままの状態が継続すると、今後、16年間で、今ある店舗はさらに半減するという予測もあり得る(ただし、統計学的には減少速度は現在よりもやや緩和すると見込まれる)。
 このように商店の店舗数が激減する原因として、➀人口減少傾向の影響、➁郊外に広い駐車場を完備した大型量販店やスーパーマーケットが整備されたこと、➂日本経済の低迷から来る市民の経済的余裕のなさ、などの要因があげられよう。
 ここで、岐阜柳ケ瀬の今後について予想する。柳ケ瀬は、大きく、西柳ケ瀬と東柳ケ瀬に分けられる。二つのうち中心は東柳ケ瀬である。嘘だと思うなら平日の昼間に来ていただくと納得できると思うが、西柳ケ瀬は、ほぼゴーストタウン化している。怪しげな店舗が立ち並ぶ道路を歩いている人はまばらである。また、この点は東柳ケ瀬にも言えることであるが、アーケードが老朽化しており、非常に陰気臭い。運気が吸い取られる感じがする。正直言って、特別の用事がない限り決して近寄りたくない街である(ただし、この点は、あくまで私の個人的感想にすぎない)。
 一方、東柳ケ瀬の方は、これまでは岐阜高島屋もあり、また、地域には大型高層マンションもあって、雰囲気は西柳ケ瀬よりは良い(少なくとも、警戒感を覚えることなく歩くことはできる)。しかし、何か特別のイベントが開催されていない限り、普段から多くの買物客が歩いているとは言い難い。明らかに衰退している。
 最後に、今後、東柳ケ瀬について状況を改善する方策があるのか否かを検討する。
 結論を先に言えば、「ない」ということである。一時代前のような商店街として賑わいを回復することはあり得ないと考える。理由は細かく言わないが、一言で表せば、時代の大きな流れ(変化)に逆らうことはできないということである。一体誰が東柳ケ瀬でわざわざ買い物をしようという気になるのか?根拠の薄い希望的観測を止めて、厳然たる事実を正面から捉えれば、誰にでも分かる結論であろう。
 そこで、今後の在り方として、第1に、東柳ケ瀬の区画(南北300m、東西200mの長方形の区画)を再開発して、基本的に全面的に緑地化する。札幌市の大通公園のような爽やかなイメージの場所とする。
 第2に、岐阜市の市民(約40万人)のうち、非常に多くの人数が、日々、名古屋の企業や学校に通勤・通学している事実があることを踏まえ、JR岐阜駅から北の方向に向かって一度に多くの人数を運べる公共交通機関を整備する。岐阜市には何も有力な産業がないのであるから、今後は、名古屋市のベッドタウンとして生きるほかない。
 ここでは具体的にはモノレールが想定される。JR岐阜駅を出たモノレールは、北の方角に向け、「柳ケ瀬駅」、「岐阜市役所駅」、「本町駅」を経由して、終点の「岐阜公園駅」(または「金華山駅」)まで到達する。そして、岐阜公園駅(または金華山駅)の付近には大規模な駐車場と建物を整備し、県外から来る観光客の購買需要に対処するため、市内からやる気のある土産物業者・飲食店業者を多数誘致する(誘致に応じた業者に対しては補助金も出す)。
 このように、岐阜市中心部を名古屋方面への通勤・通学に好都合な場所とするために、現在のような露天駐車場だけが年々増加する、衰退しつつある街を活用するという計画である。
 この計画が実現すれば、岐阜市が今よりも活性化することを十分に見込める。柴橋正直市長には、在任中に是非ご検討いただきたいものである。

日時:10:45|この記事のページ

都知事選が終わった

2024年07月08日

 昨日、東京都知事の選挙が終わった。予想どおり、現職である小池候補が他を圧倒して勝利した。私の予想どおりである。
 次点は、石丸伸二候補である。石丸候補が予想外に善戦し、2位に入った。石丸候補は私が一番注目していた若手候補であり、当選とはならなかったが、善戦ぶりは称賛に価する。石丸候補のいう「政治屋による談合政治を排除する」という考え方は正論である。ただし、ほぼ政治屋が100%を占める現実世界で、この高邁な理想を実現することは相当困難かもしれない。
 さて、3位は蓮舫候補である。私が日本で一番嫌いな人物の一人である。理由はいろいろある。1番の理由は、ヒステリックに他人を攻撃するスタイルが嫌いだということである。眉間に皺をよせ、青筋を立て、般若のような怖い表情で他人を攻撃する姿は、とうてい東京都の顔にはふさわしくない。蓮舫候補の顔も嫌いであるが、金切り声も嫌いだということである。万が一、蓮舫候補が都知事になった日には、都庁の職員は恐慌状態に陥ったであろう(都庁の職員の皆さん。悪夢が現実化しなくて本当によかったですね)。
 立憲民主党の幹部連中は、蓮舫候補を本気で当選させる計画ないし算段があったのか?冷静に考えれば、この候補では到底勝てないことは分かったはずである。いつもながら考え方が甘すぎるということである。しかも、蓮舫候補は、私がこの世で一番嫌悪する日本共産党の支援を受けていたと聞く。共産主義社会の実現を理想とする共産党の支援など最初から断固排除すべきであった。そのような賢明な選択をしておけば、場合によっては2位に滑り込んだ可能性もある。ただし選挙結果が出た時点で、「2位では駄目でしょうか?」という言葉が蓮舫候補の口から出ることになったのかどうかは分からない。
 4位は、保守を自認する田母神候補である。私も保守思想の持主である。思想的には一番近い。ただ、私には今回の都知事選の選挙権はなかった。しかし、仮に私に選挙権があったとしても、田母神候補に投票する気は100パーセント起こらなかった。理由は、候補者が歳をとりすぎているということである。自分でいうのも気がひけるが、私は、自分が目立つことをしようする年寄は好きでない。さらに、田母神候補の場合、能力的に大丈夫かという懸念もあった。
 笑ってしまったのは、田母神陣営は、選挙期間中に、「田母神さんは、いい人なのです」というキャッチフレーズを多用したという点である。なぜこのようなダサい宣伝をしたのか?全く理解できない。「いい人なのです」というフレーズの前に「どうでも」という言葉を付加すると、一瞬のうちに非難の言葉に化けてしまう。そのような副作用が出ることを想像できなかった田母神陣営のレベルが低すぎたということであろう。

日時:14:18|この記事のページ

農地事務研修会(第1回)を終えて

2024年07月03日

 去る6月28日に名古屋市にある愛知県庁舎内で、令和6年度農地事務担当者研修会(第1回)が開催され、私も例年どおり講師の一人として参加した。会場には、例年よりかなり多い100名以上の市町村農業委員会の担当者が集まっていた。ほぼ満席の状態であった。
 今回の講義で取り上げた問題は、➀三条許可申請と処分手続き、➁転用許可申請と行政指導、の2問であった(講義時間は2問で計90分であった)。いずれも昔からある有名な論点であり、市町村農業委員会の担当職員としては、当然理解していなければならない基本知識である。講師である私としては、極力丁寧にお話をしたつもりである。
 話は変わるが、今年の秋にアメリカ大統領選挙がある。候補者は、共和党、民主党とも高齢のくたびれた候補者が出ている。バイデン大統領とトランプ前大統領である。まったくげんなりとする。どうしてもっと活力のある候補者が出てこないのか?テレビのニュース映像などを見ていると、二人の直接対決となった討論会の後で、バイデン候補が支持者を前に、ことさら、カラ元気を出して演説する姿が映っている。痛々しいという感想しかない。このような年寄が無理をして大統領選挙の候補者となっていることから、アメリカの繁栄にも陰りが出て来たように感じる。まさに世も終わりである。
 日本に目を移してみても、大きな同族企業は、これまで権力を欲しいままにしてきた年寄が、なお権力を手放すことを嫌い、例えば、最高顧問というような肩書でしゃしゃり出ている。見苦しいの一言に尽きる。
 弁護士も同様である。弁護士の世界も若手がもっと活躍するようにならないといけない。まかり間違っても、年寄弁護士は、「俺が、俺が」と表に出ないことである。しかし、現実は必ずしもそういうことにはなっていない。実に嘆かわしいというほかない。新陳代謝がスムーズに進まない組織は、自然と停滞し、やがて衰退するほかないからである。都知事も県知事も、有能な若手が登用されることを希望するものである。
 
 

日時:17:09|この記事のページ

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