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弁護士日記

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李栄薫編著「反日種族主義」を読んで(2)

2020年04月21日

 前回に引き続き、李栄薫編著「反日種族主義」について感想を述べる。今回は、その2回目である。ここでは、慰安婦問題と並んで歴史を歪曲した「いわゆる強制動員」について感じたことを述べる。 
 日本人が、いわゆる「強制動員」という言葉を聞いた場合、どのような印象を持つであろうか?大方の日本人は、戦前に朝鮮人が日本に、本人の意思に反して、暴力的に連行されたという光景を思い浮かべるのではなかろうか。
 ところが、そのような事実は全くなかったのである。歴史を最初に歪曲しようとしたのは、1965年、朝鮮大学校の教員であった朴慶植という人物である(66頁)。朴の主張とは、朝鮮内で動員され日本の官憲によって日本に連れて来られた朝鮮人は、奴隷のような扱いを受け、1銭ももらえず朝鮮に帰ってきたというものであり、これを「強制連行説」という(67頁)。
 しかし、これは虚構であり、創作にすぎない。朝鮮人が、戦前に日本に渡ってきた時期は、1939年の9月から1945年の8月頃までである(66頁)。約6年間にすぎない。その大部分の時期にとられていた方法とは、募集(1939年9月~)であり、また、官斡旋(1942年2月~)である。徴用という方法が用いられたのは、戦争末期に当たる1944年9月から1945年4月頃までの僅か8か月にすぎないのである。
 このように「日本に渡った朝鮮人の多くは、自発的にお金を儲けるために日本に行った」(70頁)ということである。そして「賃金は基本的に正常に支給され」(76頁)、他の日本人と同様に強制貯蓄という仕組みがあったが、「二年間の契約期間が終わると、利子と共に貯蓄をみな引き出」すことができ(76頁)、また、日本にいるときは「朝鮮にいる家族に送金することもできた」(同頁)のである。
 つまり、当時の炭鉱労働者は、日本人であろうと朝鮮人であろうと関係なく、分け隔てなく正常に賃金が支給されたのである(84頁)。ところが、韓国では、朝鮮人を賃金で差別したという嘘がまかり通っている(同頁)。政治的目的による賃金差別論である。なぜ、歴史的な事実を冷静に見て議論をしようとしないのか。それは、研究者たちの考え方が、反日という政治的な目的を持っているためである(87頁)。
 では、当時、朝鮮から日本に出稼ぎに来ていた朝鮮人炭鉱夫の賃金の水準は、どの程度だったのか。1940年を基準として比較すると、炭鉱夫として日本で働いていた朝鮮人男性の平均賃金は、ソウルの男性教師の4.6倍であり、また、男性会社員の3.5倍という高水準の金額であったことが分かる(92頁)。1944年の日本人大卒事務職と比較しても2.2倍という高額であった(92頁)。高給取りということである。
 徴用が実施されたごく短期間においても、多くの朝鮮人がブローカーに大金を渡し、朝鮮から日本に密入国しようとしたくらいである(68頁)。当時の朝鮮の若者にとって、日本に行くことは、夢をかきたてられることだったのである(同頁)。
 ところが、最初は、北朝鮮系の人物が唱えた強制連行説が、今の韓国では通説のようになってしまった。その人物の当初の意図とは、韓国と日本の接近を阻むことである。分かりやすくいえば、韓国がまともな国となって西側民主主義国の一員になっては困るということである。仮にそのようなことになったら、独裁者のキム一族としては非常に困るのである。
 そこで、韓国と日本を永久に仲たがいさせることが北朝鮮の利益になるという目論みの下で、北の機関によって、デタラメの主張が開始されたということである。いわゆる政治的プロパガンダが始まったということである。
 その後、北朝鮮にとっては、事はうまく運び、歪曲された歴史が、繰り返し教育され、今日では韓国人の一般的常識となっている(67頁)。今でも、北朝鮮の工作機関は、「もっと韓国民を洗脳して、韓国を、永久の反日国家に仕立てあげてやろう」と策謀を継続しているに違いない。ところが、次回に紹介するかもしれないが、そのような二国間の離反工作に結果的に力を貸しているのが、日本国内の反日勢力(マスメディア、新聞記者、政治家、学者等)である。
 現在の大統領である文(ムン)は、もともと、親北・反米・反日の人間であるため、このような歴史の捏造がムン政権の下で正しく改められる可能性はゼロである。本質が筋金入りの左翼活動家であるムンの下では、今後、韓国においては、ますます北朝鮮に接近する政策がとられることになることは間違いない。換言すれば、韓国を破滅させ、国土と国民を北朝鮮にささげようという方向性が強化されると私は予測する。
 思うに、わが身の危険を顧みることなく「反日種族主義」という本を執筆した韓国人の学者の思いとは、韓国人が、このまま間違った思想に支配されていると、大変なことになるという危機感の表れではなかろうか。
 この本は、次のようにいう。「この国は嘘の天地です。偽証罪と誣告罪が日本の数百倍にもなります。各種保険金詐欺がアメリカよりも百倍も横行しています。政府支援の3分の1が詐欺で横取りされています。民事訴訟の人口当たりの件数は世界最高です。韓国人の息遣いには嘘が染みついていると言われます。このような主張に、大部分の韓国人は即座に同意します」とある(327頁)。
 この認識が正しいとしたら、日本人はよほど注意しなければならない。一部の反日新聞記者やテレビキャスターがいう「韓国は隣国である以上、仲良くしましょう」という発言は、極めて不用意であり、かつ、無責任なものであるといわざるを得ない。このようなものは排除する以外にない。

日時:21:39|この記事のページ

李栄薫編著「反日種族主義」を読んで(1)

2020年04月09日

 昨年秋に、李栄薫氏の編著になる「反日種族主義」(文藝春秋)を買った。しばらくの間、いろいろと忙しかったため、手にとって熟読する暇がなかった。現在、中国発の武漢ウイルス(世間では新型コロナウイルスと呼んでいる。)が原因となって、人々の行動までが大きな制限を受ける事態となったため、家で読んでみることにした。
 今後、何回かに分けて内容を紹介する。世の中には、いわゆる嫌韓本が多く出ている。私も目にとまったものは読むようにしている。しかし、どの本を読んでも、韓国に対する嫌悪感が増すばかりであり、読んでも決して楽しくはない。大部分の日本国民が韓国に対して嫌悪感をいだいていることも納得できる。
 そこで、日本人ではなく、韓国人が書いた本がないかと思っていた。その方が客観性に優れていると思ったからである。すると、上記の「反日種族主義」という本に出合ったのである。この本は、昨年の秋には、マスコミなどでも大きく取り上げられていたので、内容は大方予想できた。
 しかし、実際に読んでみて、韓国人が、ここまで自国(韓国)の間違いを徹底して厳しく指摘する態度に驚いた。学者である著者が、このような本を書いて出版するに至った真の動機とは何か?それは、このままでは韓国はいずれ滅亡してしまうという危機感であると理解できた(339頁)。
 この本は、李栄薫氏のほかに5人の学者が執筆している。第1部「種族主義の記憶」は第1節から第10節まで、第2部「種族主義の象徴と幻想」は第11節から第17節まで、第3部「種族主義の牙城、慰安婦」は第18節から第22節まで、という構成になっている。
 この本は、学者がデータや事実を基に、問題点を論じているという特徴がある。裁判に例えれば、「証拠に基づく事実の認定」ということである。基本中の基本と言える。
 詳細な本であるため、以下、原則としてこの本の記述の原文をいちいち引用することはせず、引用頁を明記することとする。
 プロローグでは、韓国の文化は、特徴をあげれば、嘘つき文化であると指摘されている(14頁)。例えば、韓国人がよく嘘をつくことを示す事実をあげると、偽証罪で起訴された韓国人は、2014年は1400人にのぼり、日本の172倍の多さを示している。そのため、「お互いが信じ合えないので各種の訴訟が入り乱れています」と述べる(15頁)。単一民族でありながら国民の間に信頼感がない場合は、訴訟件数が多くなるという分析はそのとおりであろう。
 そして、嘘つきの文化は一般国民だけではなく、政治が嘘つきの模範を示し(15頁)、さらに、学問の世界でも、特に歴史学や社会学は嘘の温床となっており、韓国の大学は「嘘の製造工場です」とまで言い切る(18頁)。
 では、正義を実現する役割を担っている裁判所はどうかといえば、「何が事実で何が嘘であるかを弁別できず、国の根幹を揺さぶるでたらめな判決を下しています」と切り捨てる(19頁)。いわゆる徴用工判決を下した大法院(日本でいえば最高裁)の裁判官自身が、幼い頃から嘘の教育を受けて育ってきたため、原告の主張する嘘に対し疑いを持たなかった(22頁)、そのため、デタラメな判決を下してしまった、にもかかわらず平然としているということである。
 著者である李栄薫氏によれば、反日種族主義の原点は、韓国社会の伝統となっているシャーマニズムに求められる(24頁)。氏によれば、シャーマニズムの集団は、種族や部族であり、種族は、隣人を悪の種族とみなし、不変の敵対感情を持つ。未開の社会にあっては、よそ者は敵という感情は自然であろう。
 そして、韓国人は、隣国である日本を「永遠の仇と捉える感情」つまり敵対感情に支配されていると分析する。その結果、氏は、「これをそのままにしておいては、この国の先進化は不可能です。先進化どころか後退化してしまいます。嘘の文化、政治、学問、裁判はこの国を破滅に追いやることでしょう」と結論付ける(24頁)。氏の憂いは、深刻である。
 まだ、この本には、これでもかこれでもかというように、次々と韓国の嘘つき文化の問題性が指摘されているが、これらの点は、私が事前に認識していたこととほとんど一致した。
 私の持論は、日本は韓国と関わりを断つ、より正確にいえば、極力、外交関係を持たない方針で臨むのが一番だということである。
 ところが、反日マスメディアないし反日評論家の連中は、しばしば「そんなことをしたら、日本の防衛線が対馬海峡まで下がってしまう。それはいけない。やはり、韓国を西側の勢力に引き留めておくことが、日本の防衛を考えた場合、望ましい」などと平然と嘘を述べる。その結果、このような嘘を信じた善良な日本国民が増えていないか、私は心配である。
 なぜ、反日左翼マスメディアの主張が嘘だと断定できるのか?
 自分の頭でよくよく考えてみれば分かることであるが、第1に、日本の周囲は、既に敵対勢力に包囲されているという現実があるからである。分かりやすい例は、尖閣諸島である。尖閣諸島の周辺には、それを遮る海上の壁などなく、中国と直に接している。仮に対馬海峡が防衛の最前線になったとしても、尖閣諸島の場合と比べ大差ない。事態は同じである。
 また、わが国の北方領土である択捉島、国後島、色丹諸島には、現にロシア軍が常駐している。仮に、今後、韓国が北朝鮮に飲み込まれて、結果、朝鮮半島の最南端であるプサン付近に中国軍が常駐することになっても、ロシアの場合と、脅威という点では、ほとんど変わらない。韓国大統領の文(ムン)は、内心は、北朝鮮と連合国家になろうと考えている人間であると私は考えている。韓国を共産化することもいとわない人間であると感じる。非常に警戒すべき人間である。
 韓国という国は、嘘つきの国であり、国家間の約束を守ろうとはしない。その国民は、老いも若きも、24時間、心の中では日本を恨んでいる。機会あれば日本の評判を落とそうと虎視眈々としている。日本の足を引っ張ることに執念を持っている。
 これが一般社会人の世界であれば、そのような信用できない危険人物との交際は、断ち切るのが普通の最善の対処法となる。厄介な人物(暴力団員)、あるいは厄介なクレーマーとは極力交際しない、関係を断つ、自分に接近させないように注意を払うのが普通の大人の常識である。
 反日マスメディアの正体とは、このような日本の国益を害する国との腐れ縁を断つことを妨害しようとする勢力ということもできる。戦前にも、ソ連のスパイであるゾルゲが、国家の中枢部に秘かに侵入し、国政を外国(ソ連)に有利になるようゆがめようとした史実もある。
 日本人もそろそろ、自国の利益を第1に尊重するという普通の国民に脱皮するべきである。

日時:16:26|この記事のページ

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