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弁護士日記

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コメの値上がり、いつまで続くのか

2025年04月28日

 現在、世間の話題をさらっているのは、コメの値上がりが止まらないという現象と、アメリカのトランプ大統領のやりたい放題の話題であろう。
 まず、コメの値段が上がり続けるという現象についてコメントする。確か昨年もコメにまつわる話題があったと記憶する。コメ不足の件であったと思うが、当時、農水大臣であった人物(坂本大臣)が、新米が出ればコメの心配はないと記者会見で述べていた。坂本氏は現在自民党の国対委員長をしているようであるが、コメの問題は、坂本氏が記者会見で述べたように簡単に収束しなかったのである。むしろ、問題が拡大している。私は当時の記者会見の様子を見て、「この大臣は、本気ではないな」と感じた。国民やマスメディアが問題視していることを、腹の底では「大したことでもないのに、余り騒ぐな」と思っていたのではないかと感じたからである。私は、信念として、人間の顔を見ればほとんどが当たると思っている。坂本氏の顔は、その人間性を如実に表していたのである。
 さて、2025年になってからは、コメの値段が上がり続け、上昇が止まらないという問題が出ている。コメの値段は昨年の2倍にまで高騰しているのである。これには、国民も怒っているのではなかろうか。その対策として、現在の農水大臣の江藤氏は、政府の備蓄米を放出するという方法を発表した。江藤氏によれば、備蓄米が次々と放出されれば、やがて価格も落ち着くという説明が行われている。コメの値段が上がり続ける原因として、少し前の記者会見で江藤氏は、コメは十分にある。しかし、流通過程のどこかで「スタック」されていると発言した。スタックという用語は日本語としては余り聞いたことがない。「ストック」つまり誰かが保管しているという意味なのかと理解した。
 また、コメの流通に詳しいという多くの意専門家も次々とテレビなどに出て、いろいろと勝手に自説を述べている。しかし、本当のところ、有効な解決策は不明である。現農水大臣の江藤氏であるが、確か宮崎県の選挙区から出ている国会議員であり、親も国会議員であった。したがって、二世なのか三世なのかは知らないが、実に能天気な人物であると見た。換言すると、真剣に取り組もうとする姿勢が全くうかがえないということである。さらに言えば、日本国民のことを心の底から心配していないということである。おそらく頭の中にあるのは、農水省のダメ役人の意見を聞きながら、全農を代表とする農業界の利益を損ねないよう、ひいては次回の選挙で票を減らさないようにうまく立ち回ろうとしているように見える。前記の坂本氏と同じく、政治家としては二流の人物である。
 私はコメ問題の専門家ではないため、今回のコメの値上がりを抑える方法は分からない。しかし、農水省が事実上推し進めている減反政策(形式上は減反政策は現時点では行っていないという説明が農水省から出ているが)のマイナス面が出てきたと見る。したがって、今回の事態を改善するには、減反政策を実質的に止め、農家にコメを自由に栽培させるという方向に転換すべきであると考える。これに対する反対意見として、仮にそのようなことをしたら、コメが余ってしまい、価格が暴落する、ひいては農業が衰退するという理屈を掲げる立場がある。しかし、これには反論の余地がある。第1に、コメが過剰に生産された場合、国が大量にコメを購入することによって価格補償をするのである。第2に、流通過程を簡素化して、中抜き業者が不当に利益を上げることができないようにする。その分を生産者への所得補償に充てるのである。半面、第3に、農業を片手間にやっているような兼業農家の存在を減らし、専業農家に有利となるような税制を考える。
 いずれにしても、坂本氏といい、江藤氏といい、こんな二流の人物を農水大臣に就けていてはダメである。その悪影響は、公務員として農水省に就職しようとする大学4年生の進路選択にも及ぶのではなかろうか。大臣が二流だから、就職しようとする学生の頭のレベルも二流では困るのである。

日時:20:16|この記事のページ

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