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弁護士日記

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崔碩栄著「韓国『反日フェイク』の病理学」を読んで(その2)

2019年11月08日

 前回に続き上記の本の内容を紹介する。
 韓国の新聞やテレビ放送が、これまで、いかにデマや嘘を韓国民に拡散してきたかという点については、枚挙にいとまがない。
 例えば、崔氏によれば、1980年代には、竹島(韓国名「独島」)の記述は、地理の教科書に名前が出ていただけであり、歴史の教科書には全く記述がなかったいう。さらに、次回に触れる「慰安婦」については、国民の間で話題にもなっていなかった(35頁)。
 竹島に関連して、かつてこの島には、アシカ(韓国名「カンチ」)が生息していたが、韓国では、このアシカを絶滅させたのは日本であるという悪意あるフェイクニュースが、新聞やテレビによって流され、そのような事実に反した作り話が、現在では韓国民の常識となっている。韓国の新聞やテレビは、現代風に言えば、「オレオレ詐偽団」と同様の精神構造を持っているということである。
 事実を言えば、確かに、戦前の日本人漁師が、アシカを多数捕獲したことは歴史的事実である。しかし、アシカは、戦後も生息していた(1956年8月25日付けの東亜日日報には、竹島周辺には約100頭のアシカが生息しているという記事が掲載されている)。ところが、悪名高い李承晩が不法に竹島を含む海域を武力をもって支配下に置いた後、韓国人は、竹島に生息するアシカを精力剤の原料として捕獲し、絶滅に追い込んだのである(45頁)。自分の悪事を隠して、他人(他国)に罪をなすりつけようとする方法は、悪質というほかない。
 最近よく話題に上る旭日旗について、最近の韓国人は、旭日旗や旭日旗に似た模様を見ると、それだけで怒りだす(49頁)。大多数の日本人にとっては、全く理解できないことの一つである。ところが、崔氏によれば、「一般的な韓国人も、ほんの10年前までは旭日旗を見たところで何の反応も示さなかった」という(同頁)。
 確かに、私の記憶でも、韓国人が旭日旗に対して、理解不可能な怒りを示す現象は、昔は全くなかった。なぜ、最近になってから、韓国人は、このような「パブロフの犬」のような条件反射的行動を示すようになってしまったのか。
 それは、10年ほど前から、韓国のマスメディアが、旭日旗は、日本国の軍国主義の象徴だというフェイクニュースを流し始め、繰り返し宣伝していることが原因だと分析する(同頁)。間違った情報を反復して聞かされた結果、韓国人は、旭日旗に対し、自然と強い怒りを覚えるようになってしまったのである。
 ここで、韓国のマスメディアが、そのような間違った行動をとるようになった契機は何かという問題が出てくる。
 その一つの答えとして、崔氏は、2015年1月26日に韓国のKBSが、「根深い未来」というタイトルの番組の中で、日本軍と思われる兵士が、上陸用舟艇に乗って、旭日旗を船に掲げて、竹島に上陸を試みる場面を撮った写真が放映された事実を指摘する(50頁)。
 ところが、この写真は、アメリカ軍が、第二次世界大戦中に、フランスの北部にあるノルマンディー上陸作戦を実行した際に、米軍の従軍記者によって撮影された写真が元になっていることが判明した。米軍の作戦を撮影した写真に加工を施して、日本軍が竹島に上陸しようとしている場面をでっち上げた捏造写真であることが分かった。
 また、同時に韓国KBSが放映した映像では、太平洋戦争開始の前に発生したソ連との間のノモンハン事件において、日本軍が河を渡ろうとしている際に撮影された写真を同様に変造して、日章旗を旭日旗に加工し、また、遠方には何もなかった風景に竹島が付け加えられている。
 崔氏は、こう述べる。本編は放送されなかったが、しかし、「予告編は繰り返し放送されている。数日にわたって、旭日旗を掲げ独島に上陸しようとする日本軍の姿が、何度も放送され、数十万、数百万の視聴者の脳裏に焼き付けられたのだ」、「KBSは公共放送だ。どの放送局よりも公正で慎重でいることが求められるのにもかかわらず、当たり前のように写真を合成し、旭日旗を悪いイメージに加工し繰り返し国民に流し続ける。こうした捏造によって日本に対する反感を煽り立てるような行為は本当に残念だ」(54頁)。
 ここで思いだすのは、自衛隊機に対し、韓国の軍艦が危険なレーダー照射を行った事件である。この危険な行為は、一歩間違えば戦争につながる。熊撃ちを例にとれば、猟友会の猟師が、目前にいる熊に対し、鉄砲を構え、狙いをつけて鉄砲の引き金に親指を掛けている状態と同様だからである。
 猟師が、鉄砲の引き金を引けば、「バーン」という音とともに、玉が熊に命中するということである。急所に当たれば熊は即死するが、急所を外れれば、熊は怒って反撃に出る。その結果、猟師が熊に食い殺される可能性もある。まさに闘いが起こる。
 レーダー照射事件の場合、韓国の軍艦は猟師に相当し、自衛隊機は熊に相当する。このような危険な行為を自分から起こしておきながら、韓国は、自衛隊機の方が、韓国の軍艦に対し、低空威嚇飛行を行ったと、デタラメの嘘を主張した。さらに、嘘の主張を裏付けようとして、わざわざ音響効果入りビデオ映画まで作成し、国際社会に対し、声高に発信した。
 このような韓国の捏造行為は、いわば常套手段であると言っても過言ではない。全く信用できないのである。もはや矯正不可能の段階にまで至っている。嘘を平気でつくという精神構造は治らないのである。
 折しも、2019年11月8日の産経新聞によれば、今月4日、安倍首相と韓国の文(ムン)が、タイのバンコクで約11分間言葉を交わした際、韓国側は、日本に無断で写真を撮影していたことが分かった。同新聞によれば、「韓国側のだまし討ちに日本政府は対韓不信を強めている」とあった。
 私に言わせれば、外務省の役人の脇の甘さが露呈したというべきである。日本の外務省の役人つまり外交官について、私は全く評価していない。海外赴任に伴って多額の海外勤務手当をもらって貯金するだけで、国益を増進する仕事など何も積極的にやっていないのではないのか。精神的に軟弱な外交官は、高級ワインを飲んで、ニヤニヤしながら歓談だけしていれば済むということであろうか。
 昔の杉原千畝のような気骨のある立派な外交官など、今の外務省にはほとんどいないのではなかろうか。とにかく、事なかれ主義のだらしのない外交が、今日、韓国を付け上がらせた一因であるという見方を私は持っている。
 何度も言うが、日本は、ゆすり・たかり・捏造の韓国とは関わってはいけない。できれば、事実上の外交関係の断絶に至ることが望ましい。

日時:14:29|この記事のページ

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