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弁護士日記

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成毛眞著「2040年の未来予測」を読んで

2021年05月07日

 連休中は暇であったので、本屋に行き、数冊の本を買ってきた。そのうちの1冊が、今回紹介させていただく成毛眞氏の「2040年の未来予測」という本である。成毛眞(なるけ まこと)氏は、ご存じのとおり、元日本マイクロソフトの社長を務めた経歴の持主であり、情報通信の将来を責任をもって語ることができる人物の一人である。
 この本は、本文が全部で270頁しかなく、しかも難しい話は書かれていないので、半日もあれば気軽に読める本である。この本は、全部で4つのパートから成り立っており、いろいろな項目ごとに簡潔に著者の見解が書かれている。
 具体的にいえば、第1「テクノロジーの進歩だけが未来を明るくする」、第2「あなたの不幸に直結する未来の経済、年金、税金、医療費」、第3「衣食住を考えながら未来を予測する力をつける」、第4「天災は必ず起こる」という構成である。
 通読して、印象に残った項目がいくつかあるので紹介したい。近年、周知のとおり再生可能エネルギーが話題を呼んでいる。太陽光、風力、地熱などから電気を生み出そうとする方法である。この方法は、地球環境にも優しいため、将来的にはいっそうの拡大が求められるが、安定供給性に問題がある。その場合、生み出した電力を一時的に多量に蓄積する方法の開発が課題となる。
 現在、「全個体電池」というものが注目されている(95頁)。全個体電池は、日本の技術が世界のトップを走っているとのことである。この分野で、日本は新しい有力産業を生み出して欲しいものである。
 「新聞は絶滅危惧種」という項目もある(117頁)。インターネットの急激な発展により、現在、1世帯当たりの購読部数は、0.66部である。著者は、最近、多くの人々は、新聞を紙で読むのではなく、インターネットを使って読むようになっているという。この点は正しいであろう。
 では、20年後はどうなっているであろうか?著者は、「多くの新聞社は、インターネットメディアに記事を提供する制作会社として生き残る道を選ぶはずだ」と予想する(119頁)。しかし、この点は私には少し異論がある。紙をベースとした情報の収集は、情報が書かれた紙さえ手元にあれば、誰でも即座に行うことができるからである。その点、インターネットは便利であるが、必ず電波を受信できる器械(例 スマホ)を必要とする。費用も定期的に発生し、その負担も少なくない。したがって、新聞紙は、発行部数は今よりも減少することはほぼ間違いないが、しかし、20年後も確実に存在すると考える。
 この本で、著者が一番危機感を持つのが、日本における少子高齢化の問題である。高齢化が進むということは、医療費が年々増大するということを意味する。かたや、元気な働き手が日本の全人口に占める割合は、年々低下する一方である。もちろん、国の財源は限られている。一体どうすればよいのか?
 ここで、著者は、医療費を削減する方法として、AIによる医療、遺伝子治療の導入、介護ロボットの開発などを通じて、医療費を削減するしかないと主張する(138頁)。これには、私も賛成する。今後、国も、旧態依然の医師会中心の古いシステムの医療制度に頼るのではなく、AI医療の開発に向けて思い切った政策の転換をしてもらいたいものである。AI治療を促進・拡大し、医療費を可能な限り削減する必要があるということである。
 このような問題は、本来であれば、むしろ野党の議員が音頭をとって、20年後を見据えた新しい政策を発案するくらいでないと、存在感がないといわれても仕方がない。ところが、現実の野党議員は、「何でも反対」、「新しいことはやる気なし」、「日本国憲法も、GHQが作成し日本に押し付けた1946年の当時のままで問題ない」、「特に政策を勉強する必要もなく、楽」、「高額の歳費をもらって、政府にかみついておれば日々安泰」という意識の低さである。どうしてこんなにレベルが低いのか?
 選挙制度を抜本的に改め、完全な小選挙区制に変える必要がある。
 現在のように、小選挙区で落選したダメ議員を、惜敗率などを参考に比例区で復活させるというようなやり方は完全に間違いである(小選挙区では負けたが、比例区で生き返った候補者は、いわば「ゾンビ」のような得体の知れないもの、本来はよみがえってはいけないものということである。)。
 たとえ、1票差でも、負けは負けである(大学入学試験も同様である。合格点に1点足らなかった受験生には、補欠で入学させてもらえる権利があるというような制度をとっている大学は、少なくとも国公立の大学では見かけない。)。一回勝負の選挙で負けたら、どれほど悔しがっても、次回の選挙までは、国会議員の地位に就く機会は、原則としてないというくらいの厳しさが必要である。
 そうすれば、今よりは国会議員(野党議員のほか与党議員を含む。)の資質も向上するのではないかと考える。

日時:18:41|この記事のページ

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