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弁護士日記

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自賠責保険非該当事案に対し、判決で、後遺障害等級併合10級が認定された

2013年01月08日

 今回の依頼者である大野さん(仮名です。)は、平成20年の秋に車を運転中、後方から別の車に追突され、頚部痛等の傷害を負った。大野さんは、事故直後から、近くの病院に通院して、まじめに治療を受けた。しかし、頚部痛等の後遺障害、および関節の機能障害(可動域制限)が残った(その段階で症状固定した)。
 その時点で、大野さんから私に後遺障害の等級認定の手続き及びその後の裁判について委任があった。
 この種の事件の場合、まず弁護士が行わねばならないのは、自賠責保険によって後遺障害の等級認定を適正に受けることである。これは定石である。
 その定石に従って、私は、自賠責保険に後遺障害の等級認定手続きを行った。大野さんの後遺障害診断書などを見る限り、後遺障害等級が付くことは明らかであった。ところが、自賠責保険は、何と、「非該当」の認定を出した。
 私は、自賠責保険は何も分かっていないと感じた。ここで、自賠責保険といったが、実質的判断を行っているのは、損保料率機構の下部組織である調査事務所である。調査事務所は、しばしば間違った認定を行うことがある。
 そこで、私は、主治医に対し、いくつかの質問事項を記載した照会状を送り、その回答を得てから2度にわたり、異議申立てをした。ところが、これに対しても、自賠責保険は非該当との判断を変えなかった。一体、後遺障害診断書のどこを見て、そのような間違った判断をしているのか、私としても、あきれるほかなかった。
 そこで、私は、依頼者の大野さんの意見も聞いた上で、自賠責保険の間違った対応を、裁判所で是正してもらうほかないと感じた。私は、過去にも、何回か同じような経験があった。つまり、自賠責保険の間違った認定を裁判所の判決で変更してもらったことを何回も経験していたのである。今回についても、変更される可能性が極めて高いと予想した。
 さて、民事裁判が始まったが、いつものことながら、加害者つまり損保会社が付けた弁護士の主張には、不合理なものが多い。今回もそうであった。その弁護士は、原告である大野さんには後遺障害が認められない、というおかしな主張を繰り返した。私はそのような見識を著しく欠く弁護士には、徹底した対決姿勢を示すようにしている(その姿勢は、従来から一貫している。)。
 なお、ここで、最近の損保会社の手口について、ご紹介する。最近は、損保会社の子会社に雇用されている社員医師に、「医学的意見書」を書かせ、それを証拠として加害者側弁護士が提出してくることが多い。
 これらの医師は、医師免許は持っているようであるが、損保会社の子会社に社員として雇用され、損保会社の利益に奉仕しようと、せっせと医学的意見書を作成するのが、主要業務となっている。これらの医師は、事故被害者である原告を診ることもなく、書類を見ただけで、事故被害者に不利な意見を書くことを求められる。したがって、その内容は、極めて偏頗なものであって、到底、医学的意見書の名に値しないお粗末な代物である。
 私は、自分が医師であることを悪用して、杜撰で間違った意見書を書くことを生業にしている医師たちを心から軽蔑している。これらの医師は、まさに「医学的意見書製造ロボット」である。
 私は、「一体、お前は、何を志して医師になったのか?」といってやりたい(反対に、世の中には、患者である被害者の治療に全力を注いでおられる、誠実で人間味のある医師も多くいる。同じ医師でも、人間的レベルを見ると、格差がこれほど激しいのである。)。
 今回の判決においても、加害者側が出した医学的意見書は、一顧だにされなかった。裁判官によって、完全に無視されたのである。
 さて、名古屋地裁判決は、昨年の年末に、大野さんに対し、併合10級を認定した。当然の結果であったが、大野さんは、その結果を私から聞いて本当に安堵された。
 被告側の控訴期限は、今月18日とのことであるが、仮に被告が控訴した場合は、さらに徹底的に闘う方針である。                         以上

日時:16:42|この記事のページ

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