朝8時から始まる番組に「羽鳥慎一モーニングショー」というものがある。
私も、今から5,6年ほど前までは、よく見ていた。
しかし、5、6年前にきっぱりと見るのを止めた。理由は、この番組のコメンテーターの発言が、私の価値観に合わないという理由であった。特に、玉川徹という人物は、しばしば不確かな意見を常習的に声高に述べており、「このような人物が出る番組を見ることは百害あって一利なし」と悟ったからである。
テレビ朝日の社員である玉川氏は、確か「あえて異論を述べるのが自分のスタイル」と語ったことがあったと記憶する。しかし、なぜそのような曲がった考え方をするのか?また、あえて異論を述べることによって、場合によっては、間違った意見がテレビで報道されてしまい、結果、国民をミスリードし、国民が不利益を受けることになるのではないのか?等等の疑問が湧いた。
また、玉川氏は、宮城県出身であり、一浪の結果、ようやく京都大学の農学部に入学することができたのであるが、玉川氏は、番組内で、妙に「京大ブランド」を鼻にかける嫌みがあった。また、前記のとおり、確証もないのに自信ありげに暴言を吐く癖があり、私の価値観から見ると、「実にくだらない奴だ」という評価となった。
また、羽鳥アナも、学歴信仰があるのか否かは不明であるが、番組に登場した人物が、東大または京大の卒業生の場合に限って、わざわざ「東大出です」、「京大出と聞きます」などと持ち上げ、卑屈な態度をとっていたのも、非常に印象が悪かった。東大、京大を出ても「馬鹿は馬鹿」なのである。
これだけ、出身大学にこだわるのは、日本くらいのものではないのか?欧米でも、もちろん有名大学の卒業生は、それなりの評価を受けているようであるが、大事なことは、本人がどのような実績をあげているのかという事実であり、有名校を出ても、何も活躍していない者を、過大に評価することはないと聞く。一般に、能力があって、かつ、大きな実績をあげている人物ほど、自分自身を自慢することはないと思う。例えば、ノーベル賞を受賞した学者が、「俺はノーベル賞を受賞した偉い学者だ」などと人前で自慢するだろうか?まず、そのような馬鹿げた言動をすることはないであろう。
そのような理由で、5,6年前に、一切、羽鳥慎一モーニングショーは見なくなった。正確には「この偏向番組は絶対見ない」と決心したのである。
そうこうしていると、最近、玉川氏が、番組で安倍元首相の国葬における菅前総理の弔辞の内容について、「当然、電通が入っていますからね」と発言したと聞く。この話を聞いて、この男は、本当に救いようのない愚物だと、あらためて確認することができた。個人を追悼する性格を持つ弔辞の内容に対し、東京オリンピックがらみで汚職の疑いがかけられている人物を連想させる「電通」という具体的な会社名を出して、とんでもない暴言を吐いたのである。玉川氏は、自分が全国放送の番組で生で発言しているという重みが全く分かっていない。
今回、10月4日のNHKのニュースによれば、玉川氏を雇用しているテレビ朝日は、10日間の謹慎処分を発表した。しかし、謹慎期間である10日を経過したら、玉川氏は従前どおり羽鳥慎一モーニングショーに出る予定とも聞いた。
このような甘すぎる処分は、処分の名に値しない。
以下の記述は、あくまで私個人の推測ないし想像である。証明できる事実ではない。そのことを断っておく。会社首脳「玉川君、君は、今まで散々、不祥事を起こした人物を番組内で厳しく追及してきた。そうすると、会社としても今回の一件で君を何も処分しないという訳にはいかないのだよ。10日間の休みをあげるから、家でゆっくりと過ごしてくれ。10日もすれば世間も今回のことは忘れてしまっているだろう。今後悪いようにはしないから、ここは我慢してくれ」、玉川氏「はい、分かりました。しかし、10日後に復帰したときはまたガンガンやりますよ」、というようなやり取りがあったのではなかろうか?そのような光景が脳裏に浮かぶのである。
まったくふざけた話である。嗤う以外にない。本来であれば、玉川氏を、今後、番組から永久追放するというくらいの厳しい処分であっても良かったのではないのか?外部の者の不祥事は厳しく追及し、他方、身内の不祥事には甘いというマスメディアの古い体質が露呈したというほかない。
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