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弁護士日記

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今後、どう出る北朝鮮

2017年08月30日

 昨日の弁護士日記でも述べたが、北朝鮮をめぐる情勢が緊迫化の一途を辿っている。
 北朝鮮の動向をめぐっては、軍事専門家、北朝鮮問題に詳しい学者、政治家、テレビコメンテーターなどの発言が相次いでいる。
 これらの人々の発言を分類すると、おおよそ二つに分かれる。
 一つのグループは、主に左翼の論者と思われる人間が属する集団であり、その主張は、中国政府やロシア政府の主張と似ている。その内容とは、北朝鮮とは対話によって事態を解決するべきであって、軍事力の行使や経済制裁の発動では事態は解決しない、というものである。要するに、事を平和的に解決するしかないというものである。
 この主張は、事態を平和的に解決することを最良とするものであり、一見すると、妥当なものであるという錯覚に陥る。しかし、この主張を実現しようとした場合、北朝鮮を核保有国として関係国が了解するという、とんでもない結末を迎える。
 中国やロシアは、国際政治の力学上、アメリカの力が拡大しないことを望んでいるのであるから、仮に北朝鮮が核保有国となったとしても、その分だけ、反アメリカ陣営の勢力が伸びることになるから、歓迎することはあっても、反対はしない。
 しかし、北朝鮮が核保有国となることを周辺各国が是認した場合、我が国の安全保障にとって極めて危険な状況が生まれる。
 分かりやすい例をあげると、広域暴力団の総本部が住民の住宅地の隣に完成するようなものだからである。暴力団とは、自分達の要求を、暴力を使ってでも実現することを肯定する団体である。北朝鮮も、本質は暴力団と同じであり、自国の要求を、核ミサイルを使ってでも押し通そうとするはずである。
 例えば、「日本からの経済援助を北朝鮮に行うという条約を日本が締結したくないというのなら、日本国民は一瞬のうちに消滅するであろう」というような放送を北朝鮮が行った場合、これは、まさに暴力団の行う「痛い目に遭いたくないなら、金を出せ」という要求と本質は同じである。
 このような結果を招く解決方法を、我が国が認めることはできない。そもそも、北朝鮮は、自国が核保有国となり、核保有国となることを周辺各国が認めることを最終的な目標としていることは間違いない。
 その前提で考えた場合、左翼の評論家などが唱える「平和的な解決を図るほかない」という結論を支持することは、私としてはあり得ない。
 二つ目のグループは、話合いによる解決が無理である場合は、軍事力を行使して、事態の打開を図る以外にないと考える人々である。私の考え方は、このグループに属する。アメリカが軍事力を行使して、北朝鮮の核開発能力を消滅させることを是認する考え方である。
 そもそも、北朝鮮は、前記したとおり、自国が核保有国となることを究極の目標としている以上、その目標と相容れない平和的解決手段は存在するはずがないのである。
 ここで、アメリカの出方が問題となる。太平洋戦争の開戦理由となった、昭和16年12月の旧日本軍連合艦隊によるハワイの真珠湾攻撃は、アメリカの首脳にとっては、想定内の出来事であった。当時、アメリカは、真珠湾攻撃開始時よりも前に、我が国との戦争が始まることを十分に想定していた。大統領であったルーズベルトは、「日本よ、いつでもかかってこい」と考えていたことは疑いない。しかし、問題は、アメリカ国民の意識であり、当時、大多数のアメリカ国民は、日本と積極的に戦争を始めることには消極的であった。
 しかし、旧日本軍が宣戦布告をする前に、ハワイの真珠湾を攻撃したことによって、アメリカ国民の「卑怯なだまし討ちをした日本を許すな」という世論が広がり、アメリカ議会も対日参戦に賛成する法案を可決してしまった。後は、歴史が示すとおり、国力が違いすぎる日本は、昭和20年8月に敗戦を迎える。
 今回のアメリカも同様のことを考えている可能性が高い。要するに、北朝鮮が明白に国際法に違反した軍事行動を起こし、それによってアメリカ国民に被害が発生した時はアメリカ国内に「北朝鮮を倒せ」との世論が起こる。それを感じとったトランプは、直ちに、アメリカ軍に対し、北朝鮮に対する攻撃を命令する。その時期は、近ければ本年の10月頃になるし、遠ければ、来年1月以降になろう。
 その日が、いつ来るかは分からないが、我が国としては、そのような展開になることも今から想定し、有効な対策を考えておく必要がある。

日時:14:25|この記事のページ

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