私は、数年前から産経新聞を読んでいるが、他の新聞と産経新聞の違いを一言で表すと、産経新聞は、国家・国民の利益を考えた記事を多く掲載しているということである。産経新聞の対極にあるのが、朝日新聞である。朝日新聞が、何を究極の目的として新聞を発行しているのかは知らないが、吉田清治の虚偽報告を軽率にも信用して、慰安婦問題を発生させた責任は極めて重い。過去に新聞社の社長がこの件について一回謝ったからそれで終わりということではない。韓国流に表現すれば、「心からの反省と謝罪」がなお必要である。
さて、産経新聞の本年3月3日(土)から5日(月)にかけて、「紅い脅威 AI軍事革命」という連載があった。この記事によれば、中国では、無人の航空機や戦車、あるいは潜水艦の研究を熱心に行っているという。例えば、現在、アメリカや中国が保有している爆撃機は有人であり、有人の爆撃機から、爆弾やミサイルを、目標物を狙って発射する仕組みをとっている。もちろん、ミサイル自体も高度の軍事技術が使われており、それ自体が既にAI兵器に分類されるという考え方もあろう。
しかし、中国が狙っているのはそのような初歩的なものではなく、これまでは人間が搭乗して操作していた爆撃機や戦車を無人化し、人工知能(AI)を使って、敵国を攻撃するというものである。無人化のメリットは、人的被害を少なくすることができるという点である。例えば、中国人民解放軍の無人の爆撃機が、敵国(例 日本)の領土内に侵攻し、九州の上空で撃墜されても、その爆撃機には中国人のパイロットは一人も搭乗していないから、人的被害は生じない。したがって、戦争を継続することがより容易になる。
中国は無人兵器の分野で世界一を目指していることは疑いない。中国共産党の独裁国家であるから、誰も表立って反対できないし、国民の間には反対する動機もない。AI兵器は、火薬を使った兵器、核兵器に次ぐ第3の革命的な兵器であり、民間の技術を軍事転用することが容易という特徴を持つ。例えば、現在話題となっている自動運転の技術も転用の可能性がある。
我が国としては、このような状況を黙視していることは許されない。我が国の国土・国民・財産を守るためには、我が国の科学者も軍事技術の研究・応用に協力してゆく姿勢が求められる。戦争というものは、こちらが望まなくとも、相手が望めば発生してしまうものであり、相手にそのような野心を起こさせないためにも、我が国としては、守りを固くする必要があるのである。
折しも、本日、中国の2018年の軍事予算は、日本円で18兆4000億円であるというニュースを聞いた。中国に対する警戒心を緩めてはいけない。
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