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弁護士日記

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弁護士は未来予測が苦手?

2007年09月21日

弁護士は、司法試験という難関の国家試験をパスし、それに続いて司法研修所での司法修習を無事終えて初めて就くことができる職業である。もちろん法律の専門家であるから、こと法律知識に関する限り、世間一般の人々の知識水準を遥かに超えていることは間違いないであろう。しかし、未来予測能力という点では、普通の人々と何ら変わらないと筆者は考える。
 それは、多くの弁護士の仕事内容をよく理解してみればすぐに分かることである。司法とは、法的な紛争を法的な基準(法律や条例などを指す。)に照らして、法的に解決する作用である。その場合、どのような法的紛争であっても、ある前提となる事実があって、その事実に法律をあてはめて白黒を付けるわけである。ところが、前提となる事実又は存在した事実について、紛争当事者の認識が一致しないことがきわめて多い(むしろ、それが普通である。)。よく世間で言う「言った」、「いや、聞いてない」という問題である。その場合、実際の裁判においては、多くの証拠に照らして、裁判官が事実関係を認定してゆく。いろいろな事件の判決文を実際に読めば分かるが、過去に発生した事実関係について、事細かく事実認定されている様子がうかがえる。
 ところが、弁護士を含めた法律家は、例えば、将来の地球環境や国民の社会生活がどのように変化してゆくかという未来予測の問題については、完全な素人であることに注意する必要がある。法的知識のレベルが高いからといって、将来を見通す能力にもたけているわけでは決してないのである。
 法務省は、2010年頃から、司法試験合格者数を年間3000人程度まで増加させる方針を現在も崩していない(この点、筆者は、数年以内には見直しを迫られるであろうと予測する。)。しかし、今後、高齢者が増加し、反面、人口が横ばい又は減少する低成長社会を迎えようとしている事実がある。そのような社会においては、弁護士人口を今よりも飛躍的に増加させる必要性がないことは、ほぼ明白であろう。無駄で余分な司法修習生を養成するため膨大な予算を浪費する余裕など日本国にはないのである。むしろ、その予算を、不足している産婦人科医・小児科医などの医師養成費用に回す方が、国民にとって好ましいのではないだろうか。この点について、法務省のお役人の意見を聞きたいものである。

日時:16:02|この記事のページ

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