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弁護士日記

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松本和也著「話し方は3割」を読んで

2022年04月30日

 たまたまテレビだったかラジオだったか聞いていたら、上記の本を紹介していた。さっそく興味を覚え、すぐに岐阜駅内にある書店へ行った。松本和也著「話し方は3割」という本がありますか?と店員に尋ねたところ、手元の器械に何か入力した。首を傾げながら「そのような本は見当たりません」と答える。そんなはずはないと言うと、「少々お待ちください」と言い残して奥の方に立ち去った。数分が経過して、ようやく本を持ってきてもらった。店員は「この1冊しかありませんでした」と言う。余り売れていないようである。
 さっそく家で読んだ。別に難しいことが書いてあるわけではないので、1日で読めた。著者は元NHKのアナウンサーであるから、何か目新しいことが書いてあるのではないかと期待したが、極めて常識的な内容であった。
 私もこれまで多数回にわたり、人の前で講演(セミナーの講師)をした経験があるので、人の前で話をする際の基本を再確認することができた。この本には、最初に5つの基本が書かれていた。その5つの基本とは、「ゆっくり」、「はっきり」、「語りかけるように」、「メリハリをつけて」、「エッジをきかせて」話すというものであった。このうち特に納得できたのは、「ゆっくり」、「はっきり」話せという点である。
 法律の話というものは、よほど工夫して話をしないと、どうしても難しい話になってしまう。特に法律用語の定義については、曖昧な説明をすることはできないので、細かい点まで間違いのないように話そうという意識が出てしまう。しかし、そのような場合であっても、この本を読んで、あらためて確認したことは、早口になってはいけないということである。
 決められた時間内にきちんと内容を伝えようとすると、どうしても早口になってしまう。しかし、聴いている側の人々に理解してもらえないのであれば、説明自体が全く無意味となる。したがって、やはり「ゆっくり」と話すことは意識する必要がある。
 また、「はっきり」と話すことも重要であり、一つ一つの言葉をしっかりと話すことも大切である。松本氏によれば、一つ一つの言葉を意識しながら丁寧に発音するということのようである。自分の場合にどうだったかと反省すると、反省点がいくつも出てきた。
 松本氏は、「話す力は書く力」とも言う。具体的には、スピーチやプレゼンテーションの原稿を作成する必要があるということである。一見、生放送で原稿を見ないで流暢に会話をしているアナウンサーであっても、誰でも最初から出来ることではなく、新人アナウンサーの頃は、「本番前日から本番直前まで100回ではきかないくらい何度も何度も口に出して練習します」ということのようである(145頁)。プロと呼ばれるベテランアナウンサーになるためには、通常人の予想を遥かに超える努力が必要となることが分かった。
 私が長年にわたって行ってきた農地法セミナーについては、コロナの影響のため、日本経営協会主催のセミナーが今年から無くなってしまった。地元の中部本部での夏の開催分は、過去のセミナーに関する限り、毎年参加者はそれなりの人数が集まっていた。実績はあった。しかし、全てオンライン授業にするという方針の下、2022年からは別の講師に変更となったようである。
 私の場合、昨年から一貫して、効果の薄いオンライン授業方式に反対していたため、「本部のやり方に異を唱える講師は要らない」との方針が出たのか否かは不明であるが、出番がなくなったということである。そのため、全国の農業委員会の職員にとっては、法律家である弁護士による、法律の正しい解釈を学ぶことができる農地法セミナーを受ける機会が永久に失われることになってしまった。
 ただし、愛知県においては、愛知県主催の年2回の農地法研修会が、愛知県庁の庁舎の中でこれまで通り開催されると聞く。担当職員の実務的能力を向上させることが県政発展の基本であると、大村知事は分かっているようである。知事の慧眼には改めて敬服するほかない。
 話がやや逸れたが、私としては、今後も農地法の正しい解釈の普及を目指して努力する方針である。
(追記)
 ただし、目下のところ一番の関心事はウクライナである。ウクライナが恒久的な平和を取り戻すためには、極悪人プーチンを倒す必要がある。また、その手先となって殺人・略奪を重ねる悪党ロシア軍を完全に壊滅させる必要がある。今後少なくとも100年間は、地球上で悪事が働けないよう徹底して叩く必要がある。

日時:19:58|この記事のページ

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