前回の弁護士日記にも書いたことであるが、今年の12月を目途に、大成出版社から「農地法の設例解説」を刊行するための準備をしている。この本は、農地法に関する基本問題について、やや詳しく解説を行うものである。私は、過去に農地法に関する解説書を何冊も出しているが、今回は、その集大成ともいうべきものである。
農地法は、基本的に行政法の範疇に属する法律である。戦後にできた法律であるが、法律の下には、関係する政令があり、さらにその下には関係する省令がある。しかし、農地法を理解するには、これだけでは足らず、国(農水省)が出している通知・通達・ガイドラインなどをよく調べる必要がある。
もちろん、そのような法令又は通知などの法体系を、全部、1冊の本でまとめることは不可能に近い(仮に1冊の本でまとめるとすれば、要領よくまとめても、1000頁を超える本となってしまうであろう。)。
今回の本は、そのような網羅的な本ではなく、農地法の基本問題を取り上げて、解説を行うものである。解説した問題は、全14題である。農地法、民法、行政法などが複雑に絡み合った難しい問題を、分かりやすく、かつ正確に解説しようとすると、かなりの工夫が必要となる。この点は、私が過去に何冊も農地法の解説書を書いてきた経験と蓄積が相当に役立っていると思う。
まだ、現時点では、初校が終わっただけの段階であるから、確定的なことはいえないが、おそらく、本年12月の下旬には、街の本屋の法律専門書コーナーに、この本が並ぶのではないかと予想する。本の頁数は、解説部分に、判例索引、事項索引及び参考条文(農地法の全条文)を加えて、おそらく230頁程度になるのではないだろうか。乞うご期待である。
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