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弁護士日記

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子供の虐待事件を防げ

2019年09月03日

 幼い子供の虐待事件が後を絶たない。そこで、原因を探ってみたい。
 第1に考えられるのは、市役所の担当部局の職員の意識の低さである。
 意識が低い原因として、担当職員が、もともといい加減な性格の持ち主であったということが考え得る。いわゆる事なかれ主義者ということである。人間は誰でも、手間がかかることには積極的に首を突っ込みたくないものであり、特に、自分にとって、損にも得にもならないことであればなおさらである。
 ここで、「職務を何と心得る。けしからん」という批判の声が出るかもしれない。確かに、職員は、仕事つまり公務として担当を任されているのであるから、誠実に職務を遂行する責任があり、そもそも損得の問題などではないという意見は、正論である。
 しかし、現実問題として、担当者またはその上司が、しっかりとした責任感のある人物でない場合は、「時間も労力もかかって面倒だ」という意識が先に立って、幼児の虐待という結果を防ぐことは困難かもしれない。
 第2に、では、担当者の生来の性格又は能力を変えることは難しいという前提に立った場合は、役所において、充実した研修を定期的に行い、職員の意識を変えることを目指すほかないであろう。というのも、虐待事件が発生した地元の市役所では、事件が起こると、「今回は残念な結果でありました」などというお茶を濁したようなコメントを出しておしまい、ということになりがちだからである。
 やはり、研修を通じて職員の意識を向上させることが重要である。また、それと関連するが、法令面の講習も徹底し、担当者に対し、「法的にできること」と「法的にできないこと」を明確に理解させる必要がある。
 その際、個別の根拠法とともに、行政法の一般的な基礎知識も同時に習得させることが大切である。例えば、国(各省庁)が発する「通知」には、国民又は相手方に対する法的な拘束力がないことは、行政法の初歩的知識であるが、そのことすら一般の公務員には、あまり分かっていないのが実情と言い得る。
 第3に、さらに、犯罪捜査権を持つ警察との連携も必要である。幼い子供に対し、暴力を振るい、死亡させることは非常に悪質な犯罪行為であり、そのような疑いが生じた場合は、担当者はすぐに警察に対し、相談を持ち掛け、さらには積極的に告発を行うことも考えるべきである。
 もっと言えば、私の目からは、日本では、刑事裁判官が言い渡す刑が「軽すぎる」という印象があり、そのため、悪事を働く者が、「初犯だから実刑にはならないだろう」などと安易に考える危険がある。初犯であろうとなかろうと、悪質な犯罪人には、どしどし厳しい刑罰を下すべきである。

日時:18:19|この記事のページ

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