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弁護士日記

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専守防衛論の欺瞞

2020年06月30日

 中国という共産主義が支配する全体主義国家は、近時、ますますその野望をあらわにしてきた。今日、わが国の防衛をどうするかという問題から、何人も逃げることはできなくなっている。つまり、「自分は関係ない」と高を括るような態度をとることはできなくなっている。
 なぜなら、武漢ウイルスによる被害を軽く上回る甚大な被害が、中国による尖閣諸島侵攻を契機に生ずる可能性が高いからである。ただし、そのような深刻な事態が起こるのは、今年か来年かは分からない。仮にそのような事態が発生した場合、戦争が始まるのであるから、オリンピックどころではなくなる。日本は戦時体制に突入する。
 その場合、わが国が自由民主主義体制を維持し、今後も平和国家として存続するためには、共産主義中国の、どす黒い野望を打ち砕く必要がある。その場合、具体的には、中国の侵略行為を未然に防止する、つまり全体主義国家である中国が、わが国への侵略を断念するというシナリオが一番望ましい。
 そのような結果を導くためには、どうしたら良いのか?この点は熟慮の上にも熟慮を重ねる必要がある。既存のありきたりの概念に浸っている暇はない。ところが、この点について、与野党とも、「専守防衛」という考え方をとる者が多い。
 しかし、これまでも私が指摘しているとおり、専守防衛という考え方は、根本的に間違っている。というよりも、想像上の産物というべきであって現実性は全くない。いわば蜃気楼のようなものである。以下、理由を述べる。
 第1に、専守防衛という考え方は、敵つまり中国軍がわが国に対し攻撃を加えた場合、日本を防衛するために自衛隊が活動し、敵の侵攻を食い止めて時間を稼ぐ。そうこうするうちに、米軍が応援にやってきて、敵に対し攻撃又は反撃するというものである。
 しかし、これには重大な疑問がある。そもそも、自国を防衛するのは、その国自身の責務ではないかという疑問である。戦争とは、国家の存亡をかけた戦いである以上、戦争当事者の国民が、自分で自国つまり日本を守るというのが自然である。つまり、防衛も攻撃も、自前で行うのが、真の防衛力というべきではないかという疑問である。「防衛は日本、反撃は米国」という考え方は、いかにもいびつである。実用性を欠く間違った考え方である。これは、普通の高校生でも理解できる話である。
 第2に、果たして米国が日本防衛に参戦するかという疑問がある。米国と日本は、安全保障条約を締結しているから、米軍には日本が攻撃を受けた場合に日本を防衛する義務がある。
 しかし、それはあくまで条約上の取り決めにすぎない。防衛義務を米国に強制することはできない。したがって、米国の大統領の気持ち次第で、「条約を順守して戦争に参加するよりも、ここは参加しない方が、米国にとって利益になる」と判断すれば、米軍は何もしないという事態も想定できる。
 事件が起こった場合、世間では、しばしば「想定外だった」という弁解を聞くことがあるが、政治家たる者、そのような言い訳は決して言うべきではない。あらゆる事態を想定して対策を講じておくのが、まともな政治家の役割なのである。
 例えば、中国が核ミサイルを沖縄に落とし、沖縄県が全滅したとする。県知事以下県民全員が即死したとする。その場合、米国の大統領が、果たして中国本土に対し核ミサイルを発射するであろうか?おそらく、核弾頭の使用はしないというのが確率的には一番高い。
 他方、米国が、自国つまりアメリカ本土に対し核ミサイルを撃ち込まれた場合は、ほぼ間違いなく核ミサイルを敵国つまり中国に打ち込むであろう。そうしないと米国民は黙っていない。
 このように、米軍を頼りにした戦略の構築は、非常にもろいものである。中国の侵略を阻止するためには、「同害報復」の原則を見せつけ、中国に対し「日本を攻撃したら、大量の返り血を浴びることになる」「止めておこう」というふうに誘導する必要がある。
 平和というものは、口先で「平和が大切」と1000回叫んでも無意味である。それよりも敵国(中国)に日本攻撃を思いとどまらせるだけの重厚な軍事力をわが国が整備することが大切である。
 想えば、日本国憲法が制定された当時、中国は、核兵器を保有していなかった。人民解放軍の兵士を大量動員する人海戦術で闘うほかない、開発途上国であった。軍事的な装備も貧弱であった。私が子供の頃、ラジオを聴くと、「こちらは北京放送局です」という電波が入ってきた。聞き耳を立てると「張り子のトラ」、「アメリカ帝国主義」という文言が頻繁に聞こえた。
 ところが、今では、中国は、長期間にわたる戦略を基に、軍事力も米国にかなり接近してきた。つまり、軍事大国化した。他国を無視した傲慢な振る舞いから、妙な自信を付けたと見るほかない。戦争を始める準備が最終段階に入ってきたようである。
 かたや過去に一度もバージョンアップをしていない日本国憲法9条は、今や骨董品のようなものに成り下がった。その意味で、日本の平和的存続を阻害する日本国憲法9条は、百害あって一利なしであり、早急に改正する必要がある。

 

 

日時:19:18|この記事のページ

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