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弁護士日記

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白鵬、鶴竜は引退すべきである

2020年11月07日

 本日付けの産経新聞(2020年11月7日)によれば、大相撲11月場所に、白鵬と鶴竜の二横綱がそろって休場するという報道があった。一体、彼らは、何場所休場すれば気が済むのであろうか。休場の理由は、白鵬が古傷の右膝が完治しないというものであり、他方、鶴竜は腰痛が原因だという。
 NHKの大相撲放送などを見ていると、放送担当アナウンサーが、「角界の最高位である横綱」というフレーズをよく使う。このような発言を聞くたびに、「現実はどうなのか?」と聞きたくなる。
 両名とも35歳という年齢を迎えていることもあり、総体的な体力が相当程度低下していることは否定できない。体力がないために、相撲をとっている際に怪我をする、あるいは怪我をした場合にその回復が遅いということではないのか。
 横綱という地位は、大相撲の世界を背負って活躍することが当然のごとく期待される地位であるから、その責任は極めて重い。怪我の治療を理由に何場所も休場できるという仕組みが、全く不可思議である。今回のように、幾度となく怪我や体調不良を理由に、休場が許されるのは、どう説明しても、大多数のファンの納得を得ることは困難であろう。
 例えば、プロ野球の選手であれば、これまでにものすごい好成績を残している主力打者あるいは投手であっても、1シーズンも2シーズンも試合にすら出られない状況が継続した場合、年棒は極端に減額され、場合によっては戦力外通告を受けて、プロ野球の選手を辞めなければならない。
 それに比べると、横綱という地位は、聞くところによれば本人が「辞めます」と表明しない限り、周囲が強制的に横綱の地位を剥奪することはできないと聞く。いったん横綱になってしまえば、実にうまみのある稼業である。
 そのため、白鵬も鶴竜も、決して自分の口から「引退します」という発言をせず、だらだらと横綱の地位にしがみつくことが可能となっている。横綱の地位に執着して、それにしがみついていれば、それに見合った高額の給料を受け取ることも可能である。ファンがどう感じるかという点は余り関心がなく、自分個人の思惑だけがすべてに優先しているようである。
 これでは、何もしなくてもお金だけは、どんどんたまるということになりかねない。まったくファンを愚弄する行為という以外にない。
 想えば、昔の日本人の横綱は潔かった。体力の限界を悟って、もはや横綱として活躍できないことを自覚すれば、すぐに引退を表明し、一線から退いていた。きっぱりと散るという美学があった。周囲から惜しまれつつ、引退を決意していた。
 ところが、アジア大陸のモンゴルに生まれた白鵬や鶴竜には、そのような美しい精神または心構えは微塵もなく、醜態をさらし続けている。お金第1ということなのか?
 このような事態に適切に対処することが期待されるのは、横綱審議委員会である。横審の委員の中には今回のような事態を憂慮する者もいるようであるが、横審全体としてみた場合、非常に頼りない。日本学術会議の問題ではないが、横綱の進退に関する横審の権限は法律的にはどのようになっているのであろうか?書店には、横審の権限を解説した専門書が1冊もないため、私としてもこの点はよく分からない。
 横審を管轄する役所(文部科学省か?)は、早急に、法律を整備し、今回のような、恥を忘れたふてぶてしい白鵬と鶴竜を強制的に辞めさせることができる法的ルールを確立する必要がある。もしそれができないのであれば、もう横審などいらない。すぐに横審を廃止すべきである。

日時:17:23|この記事のページ

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