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弁護士日記

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左翼野党の真の狙いとは何か

2021年02月12日

 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が本日(2月21日)、会長を辞任する旨を公表した。辞任の理由は、女性蔑視の発言の責任を取るということである。ただし、森氏の発言を注意深く聞くと、自分がこの地位に留まることは東京オリンピック開催の妨げになるため、それを考慮して辞任するという発言であると理解できる。
 森氏については、戦後の自民党出身総理大臣経験者のうちで、私の主観的評価によれば、ワースト1または2の人物であると以前から考えていた(もう一人のワースト1候補は、福田康夫氏である。この人物は、「中国の嫌がることをしてはならぬ」というおかしな信条の持主であった。このようなダメな人物が日本国の首相になってしまうこと自体が驚きであった。それがワースト1とされる理由である)。
 さて、森氏については、左翼野党は、森氏の問題発言があってから、しつこく辞任を要求してきた。日本の野党の中で最も左に位置する日本共産党には藤野保史議員という人物がいる。
 この人物は、2016年に、公開の場で、防衛費について「人を殺すための予算である」という有名な言葉を吐いた事実がある。この藤野という議員が、現時点で防衛費についてどう考えているかは不明であるが、このような人物が幹部を務めていた政党を支持することは、普通の常識を備えた国民からはあり得ない。
 他国から加えられる我が国に対する不法な攻撃を防ぎ、日本国民の基本的権利・財産を守るためには、国防(国家防衛)のための予算は極めて重要なものとなる。国を守るための費用が必要なものであることは、日本に限らず世界のどの国の国民であっても分かることである。そのような普通の中学生ですら分かる当たり前のことが、この藤野という共産主義を信奉する国会議員には理解できていなかったようである。無知の極みとは、このような人物の考え方を指すものといえよう。
 さて、そのような経歴を持つ藤野議員は、何日か前に、国会で、菅首相に対し「森会長を辞めさせるつもりはないか」と質問した。これに対し、菅首相は「組織委員会は公益財団法人であり、政府とは別の組織であるから、そのようなことは考えていない」と回答した。
 これは、法的には全く正当な説明である。一国の首相であっても、第1に、組織委員会は独立した法人であり、第2に、首相について任命権を根拠付ける条文が置かれていない。これらのことから、日本国の首相に会長の任免権がないことは、普通の高校生でも理解できる話である。任免権がない以上、菅首相の一存で森会長を辞めさせることなど、最初からできないのである。
 ここで、一般の国民であればすぐに気が付くことがある。日本学術会議の問題である。日本学術会議の問題の場合、首相には、法律上、明文で任命権(推薦を受けた者を正式に会員に任命する権限)があることが明記されていた。ところが日本共産党の主張とは、学術会議の方で推薦した者をそのまま無条件で任命する義務があるという、とんでもない暴論であった。その根拠は、そのように解釈しないと、日本学術会議の独立性が揺らぐという屁理屈であった。しかし、これは、法治主義に反する極めて独善的な解釈であり、とうてい容認できない間違った考え方である。
 ところが、今回の森会長の問題になると、法律上は任免権を持たないことが明白な菅首相に対し、政治介入をして「組織委員会の森会長を辞めさせろ」と要求している。本来であれば日本学術会議の問題を提起した日本共産党の立場とは相容れないはずの暴論を、森会長の問題になると国会で主張している。国会議員の特権(免責特権。憲法51条)にあぐらをかいていると批判されてもやむをえないであろう。
 私の主観によれば、左翼野党の基本戦略とは、ともかく政府に対し政治的な攻撃を次々とかけ、政府が困る事態を作出することが善であると考えている、と結論付けることができる。論理的な整合性があろうとなかろうと、そんなことは関係ないのである。例えば、森氏が会長を辞め、それが一つの原因となってオリンピックの開催が中止に追い込まれ、結果、政府が苦境に立つ情勢を作り上げることができれば、上出来という考え方である。
 これに国民が不満を感じ、あるいは失望し、政府が困る状況が生まれれば、次回の衆議院選挙で有利に立てるという算段である。その過程で日本国民が残念に思うこと(オリンピックの開催中止)が起きようと、選挙に勝つためなら、そんなことは知ったことではないという偏狭で自己中心的な物の考え方である。
 以上のことから、私は、現在の左翼野党を全く信用していないし、また、左翼野党が政権を奪い返すことも、今後少なくとも30年間はないとみている(いうまでもなく、期待など最初からない。)。
 ただし、以前にも指摘したことであるが、戦勝国となった米国が、敗戦国となった日本を恒久的に弱体化するために日本に押し付けた憲法9条を尊重する現在の立憲民主党の幹部(例 枝野氏、福山氏、安住氏、蓮舫氏、辻本氏等の古手議員)が全員政界から去って、全く新しい物の考え方(例えば、国防の要となる自衛隊を憲法9条で正式に承認するため憲法改正が必要と考えること)をする議員が野党政党の幹部の過半数を占めた場合は、政権交代も可能とみる。

日時:19:46|この記事のページ

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