052-211-3639

お問い合わせ電話番号
受付時間:午前10時~午後5時

電話でのお問い合わせ

弁護士日記

弁護士日記

ダメな弁護士の見分け方

2021年12月13日

 弁護士登録をしてから既に30数年が経過し、最近では、かつてのような活発な活動は控えている。理由はいろいろあるが、私の持論である「ベテラン弁護士がいつまでも第一線で大きな顔をしているのは良いことではない」という考え方が基盤にある。人間の寿命は限られている。またそれぞれの仕事における最盛期という概念もある。ベテランは、順番に若手に道を譲り、譲られた若手が、それぞれの職業において今までよりも良い成果をあげることによって、脈々と伝統が守られるということである。したがって、いつまでたっても自分がスポットライトを浴びて目立つことしか念頭になく、若手に対し活躍の場を譲ろうとしない老人は、「老害」という有害な存在でしかない。
 話が本論から逸れたので元に戻す。普通の人が弁護士に何か事件の解決を依頼しようとした場合、一体どの弁護士が有能なのか見分けがつかないという悩みがあるのではなかろうか?弁護士を探そうとして法律事務所のホームページを見ても、どの弁護士もすべて好いことしか掲載していない。ホームページは宣伝媒体であるから、都合の悪いことは一切載っていないのは、ある意味当然である。
 昔から、他人から評判を聞いて、できる弁護士か否かを見極め、依頼するという方法があった。今ではそのような方法は余り利用されていないように思える。ここで、一つの方法を提案したい。
 まず、第1に、自分が解決して欲しいと思っている事件が何か高度で専門的な知識を要するような事件である場合、「何でも屋」の弁護士に依頼するのは止めた方が無難であろう。やはり、専門分野に詳しい弁護士に依頼するのが正解と言える。
 第2に、一般的な事件の場合は、まずは依頼しようと思った法律事務所で有料法律相談を受けてみてはどうであろうか?有料相談を受けた結果、回答者である弁護士が信頼できそうな人物である場合は、その人物に依頼することでよいのではなかろうか。信頼できるか否かを見極めるには、いろいろと質問をしても、嫌な顔をせずに誠実に答えてくれる弁護士であるか否かで大半は分かる。また、その弁護士に、日頃仕事を処理する上でどのようなポリシーで臨んでいるかを確認することも良いであろう。
 ただし、法律知識もろくにないのに、ニコニコと愛想だけが良く、自信ありげに「私にお任せください。最高の結果を出すことをお約束します」などと調子よく話す、いわゆる「客あしらいがうまい」だけのダメ弁護士か否かの点は慎重に見極める必要はあろう。
 私だったら、仕事の速度、つまり事務処理速度に注目する。昔から、弁護士業界では「仕事の遅い弁護士に有能な弁護士はいない」という言い伝えがある。ある意味、当たり前のことである。
 例えば、解決するのに時間も労力も余り要らないはずの事件であるにもかかわらず、解決までに時間がかかりすぎる弁護士がいる。原因は、例えば、平均的な弁護士であれば、1時間で依頼者の側の主張を要領よく書面にまとめることができるのに対し、無能な弁護士の場合は、同じことをするのに2倍の2時間(または3倍の3時間)を要するためである。
 したがって、事件が解決するまでの時間も2倍、3倍とかかることになるのである。普通の標準的弁護士であれば1か月の期間内に書面を完成することが十分に可能であるのに対し、ダメな弁護士の場合はその締め切りにすら間に合わない。いつまでたってもまともな書面が出てこない。要するに、頭のスペック(能力)が不足しているのが根本原因である。あるいは金儲け主義の、やる気が全くない悪徳弁護士である可能性もある。
 依頼者の側に立った場合、同じ結果が出るのであれば、早く結果が出た方が良いに決まっている。なぜなら、訴訟にしろ、民事調停にしろ、解決するまでの期間は一定の緊張を強いられるからである(結果、本業がおろそかになる危険がある)。また、弁護士に依頼している期間が長くなれば、費用も余分に多くかかるおそれがある。
 このように事件の処理は迅速が第一である。ただし、何でもかんでも早ければ良いということではない。依頼者にとっては、「納得」という要素も重要だからである。納得するまでに、一定の時間がかかっても、それは仕方がないと言えよう。
 ただし、昔から「正しく勝つ、また、正しく負ける」という格言もある。単に法律論だけではなく、その解決(結果)が社会常識ないし条理に合致していることも重要だということである。
 仮にたまたま無能な裁判官が事件を担当した結果、負けるべき事件の当事者が、間違って勝ってしまった場合、大半の人は、判決が出た時点では、大喜びの気持ちになるはずである。しかし、そのような判決は、控訴審で修正される可能性が高い。また、控訴審で逆転敗訴とはならないとしても、和解(引き分け)で終結することになる可能性が大きい。さらに、仮に控訴審で勝訴が確定したとしても、負けた方からは一生恨まれることになり、後味は良くない。
 一般人が弁護士に事件を依頼するときは、その弁護士の性格、人格、経歴、学歴、発言内容などを総合的に評価することが肝要と言えよう。着手金の額が妥当な範囲に収まっていることも、もちろん見逃せない。

日時:19:09|この記事のページ

ページの先頭へ

Copyright (c) 宮﨑直己法律事務所.All Rights Reserved.