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弁護士日記

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世界情勢について考える

2016年01月13日

 年が明けて、申年を迎えた。昔から申年は荒れるという。今年の世界情勢は、ますます混乱の度を深めてゆくのではないか、と予想する。
 世界の荒波をうまくかわして、日本国を安定軌道に乗せるのは政治家の仕事であって、われわれ弁護士の仕事ではない。政治家にとって一番大切な資質とは、我が国の国益を最大限に実現し、国民に対し幸福をもたらす能力を備えているということである。
 その場合、政治家の判断が間違った方向に向かわないようにするためには、しっかりとした国家観及び歴史観を持つ必要がある。深い教養が必要となる。
 しかし、この点が不十分な政治家が世の中には余りにも多すぎる。国家公務員試験で好成績をとる能力は長けていても、あるいは国民向けの人気取りのパフォーマンスをすることには才能があっても、現状を正しく把握し、将来を見通す能力を欠く政治家が多すぎるということである。頭の中が空っぽで、ほとんど内容がないということである。
 昨年も、自民党の総裁選に出ることを匂わせていた某女性政治家が東海地方にいる。その女性政治家は、昨年の秋に、「今、中国が南シナ海でやっていることはそんなに問題ではない。」という間違った認識を示した。この女性政治家は、全く、何も分かっていないというほかない。私としては、このような、国益を損なう危険のある政治家には、一日も早く引退してもらいたいと考える。
 平均点以下の政治家の考えていることは、普通、如何にしたら、自分が国会議員で居続けられるか、という保身術だけである。自分のことにしか関心がないということである。
 さて、国際問題についていえば、我が国の周辺国は、「危険な国」ばかりである。(ⅰ)独裁者の命令に従って無謀な核実験を繰り返す北朝鮮、(ⅱ)武力でクリミア半島をウクライナから奪い、また我が国の北方領土を長年不法占拠し続けるロシア、(ⅲ)南シナ海の島に周辺国の非難を完全に無視して飛行場を建設し、また尖閣諸島周辺の我が国の領海に対し侵犯を繰り返す中国、(ⅳ)慰安婦問題で歴史を曲げてまで我が国の足を引っ張ることに情熱を傾け、また我が国固有の領土である竹島を不法占拠し続ける韓国である。これらの国のうち、まともな国と呼べる国は、一つもないといってよい。せいぜい台湾が、及第点をとっている程度である。
 これらの「危険な国」に共通していえることは、「自分さえよければ、他国のことなどどうでもよい」という自己中心的な思想である。このような危険な国を近隣に数多く抱える我が国としては、どうすればよいのか?
 一番重要なのは、危険な国があえて行う可能性がある侵略行為から、我が国の領土、国民の生命、安全、財産等を守るということである。その場合、前提として、我が国は、国際情勢を的確に分析・収集する能力を備える必要がある。外国の情報を自前で十分に収集する必要がある。ところが、残念ながら、我が国には、アメリカやロシアのような専門の情報機関がない。その点が、大きな欠陥といえる。早急に、国際情報の分析・収集機関の設置を検討すべきであると考える。
 次に忘れてはならない点は、自衛力=国防力=軍事力を切れ目なく整備することである。上記に掲げた「危険な国」と対峙しようとした場合、自衛力=国防力=軍事力が第一に物をいう。
 ここで、反対意見として、「軍拡競争などしたら、きりがない。あくまで対話で紛争を解決すべきだ。」という批判をする評論家を多く見かける。しかし、そのような浅はかな考え方は、我々国民に対し災難を及ぼす可能性が高い。
 「危険な国」とは、要するに、話合いではなく、実力=軍事力を行使して、現状を変えることに全く疑問を持たない国である。そのような国に対し、「話せば分かる」などと能天気に考えていたら大変なことになる。ちょうど、国内の広域暴力団に対し、「話せば分かる」と考えて交渉を試みるようなものである。しかし、まともな社会人で、そのような馬鹿げた考え方を支持する者など、誰もいまい。
 相手は、最終的には「力勝負」で事を決着させることを正しいと考えている国である。したがって、そのような「危険な国」を相手にした場合、我が国としては、自衛力=国防力=軍事力を普段から十分に整備しておくことが必要不可欠なのである。

日時:10:46|この記事のページ

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