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弁護士日記

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昨今の新聞記事から考えたこと

2018年06月01日

 私は、数年前から、産経新聞と地元紙の二つの新聞を定期購読している。つい最近まで中日新聞の夕刊もとっていたが、内容に疑問があるので、きっぱりと購読を止めた。その問題記事(コラム)とは、確か「夕歩道」という名前だったと思う。誰が執筆しているのかは知らないが、いわゆる護憲派の人物であり、かつ、安倍首相のことを良く思っていない人物であろうことは間違いない。内容について、自分としては、「酔っぱらいの戯言」のようなチャランポランな印象を受けた。私は、安倍首相を長年にわたって支持しているので、中日新聞社の基本思想とは相容れず、購読を止めた次第である。
 さて、昨今の新聞記事で目に付くのは、日大アメリカンフットボールに関連した記事である。今回の件で、前監督の内田正人氏の不誠実さがあぶりだされた。また、内田氏が、日大のナンバー2の位置にある常務理事を務めていることは、今回の事件が明るみになるまで全く知らなかった。ついでに、日大トップの田中理事長が、昔は日大相撲部に在籍し、学生横綱にまでなった人物であることも今回、初めて知った。私の感覚では、もう少し学問のある人物がなるものと勝手に考えていたが、実はそうではなく、学問的な実績などなくても、最高学府であるマンモス私大の理事長にまで上り詰めることが可能であることを思い知った。経営能力(又は世渡り術)と学力とは無関係ということであろう。
 話は変わるが、今から14年前に岡山県津山市内で小学校3年生だった筒塩侑子ちゃんが自宅で殺害された事件の犯人が、このたび逮捕された。記事によると、被害者である侑子ちゃんは、自宅で胸や腹を刃物で刺されて死亡しているところを、姉によって発見され、病院に搬送されたが死亡が確認されたという。
 容疑者の勝田(39歳)は、警察の取調べに対し「刃物で刺したというところ以外は、僕がやったことに間違いありません」と供述しているとのことである。つまり、被害者の少女の首を絞めたことは認めているが、刃物で刺したことを否認しているということのようである。
 勝田が真犯人であるかどうかは、刑事裁判で有罪が確定しない限り、今の時点では何ともいえない。しかし、そのような評価は、法律学者や弁護士の立場に立った法的な評価にすぎない。今回、勝田容疑者が、侑子ちゃんの首を絞めていることを自分で認めていることからすれば、一般社会人の立場に立った場合、刃物で刺して殺害した可能性も相当に高いと考えられる。
 この勝田という人物であるが、平成27年に兵庫県姫路市で女子中学生に対する殺人未遂事件を起こしている。そのため、大阪高裁で懲役10年の刑が確定し、服役中に、今回の事件の犯人として逮捕されるに至ったものである。また、勝田容疑者は、平成21年にも、たまたま通行中の女児を殴る事件を起こして逮捕されたことがあると聞く。
 犯罪心理学者の見解によれば、この種の年少の女子ばかりを狙った犯罪事件の犯人は、一種の病的な犯罪傾向に染まっており、矯正することは、普通の犯罪の場合よりも困難であるという。
 つまり、そのような犯罪傾向を消し去ることは容易ではなく、再犯の危険性が高いということである。そのため、アメリカでは、性犯罪者については、前科者の顔写真と個人情報が公開され、誰でもネットで検索することができ、一般市民としては、犯罪者の現在の住所を知ることで、自分たちの安全を守ることができる制度が存在すると聞く。
 我が国でも、そのような仕組みを導入してはどうかと考える。あるいは前科何犯もの経歴を持つ悪質な犯罪傾向のある性犯罪者に限っては、GPS携帯端末の所持を義務付け、常に警察によってその人物の居場所を確認できるシステムの採用も検討するべきであろう。
 今回の被害者の親や親族からすれば、侑子ちゃんを殺した真犯人は、憎んでも憎み足らない究極の悪党として映ろう。おそらく、絶対に許せないと考えておられるであろう。その点は、被害者第一主義を基本とする私としては大いに共感できる。
 この事件の真犯人は、死刑に処するのが相当と考える。無期懲役にして今後長年にわたって刑務所で無駄飯を食わせることには反対する。貴重な国費(税金)の無駄遣いとなるからである。

日時:11:46|この記事のページ

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