自民党の次期総裁選が9月に実施される。あと2か月となった。
現時点で、安倍晋三首相の党総裁への当選は間違いないと予想される。
これまで総裁選への出馬予定者として、巷では、4人の名前があがっていた。
安倍首相、石破元幹事長、岸田元外務大臣、野田総務大臣の4人である。
7月21・22日に行われた産経新聞とFNNの合同世論調査では、自民党支持層に限ってみれば、安倍首相が、断トツで50%に近い支持を集めている。かたや、総裁選に意欲をみせる石破元幹事長の支持率は約17%にすぎない。そのほかに、岸田元外務大臣は約4%、野田総務大臣は約3%となっている。
9月の総裁選は、あくまで自民党の総裁を選ぶために行われるのであるから、自民党員の意向が結果を左右することになるのは当然である。
私は自民党員ではないが、しかし、保守政党の支持者であることは疑いない。ここで、保守思想を良しとする私の眼から見た上記の4人を採点することとしたい。
第1に、安倍首相であるが、我が国の国益を守ろうとして実によくやっていると評価できる。100点満点で80点を付けたい。そのような安倍首相に対し、野党の連中は、「辞めろ」と無責任な非難を浴びせる。
では、安倍首相よりも国益を実現することができる首相が、野党の連中から生まれる可能性はあるのかと問えば、「答はゼロであり、仮に野党の連中から首相を出した場合、野合政党同士の足の引っ張り合いによって、1年足らずで交代させられる」という予想が成り立つ。
首相の任期が長すぎるではないかという批判も聞くが、このような意見は完全に間違いである。任期が長ければ、それだけ安定感が増し、外交面では有利である。日本を取り巻く情勢は決して安定したものではなく、ロシア、中国、北朝鮮の3か国は、国の指導者が独裁体制を固めている。これらの民主主義を蔑ろにする独裁国家に対抗するためには、我が国の政権も長期政権でなければならないのである。
話が逸れたので、元に戻す。
総裁候補の2番手は、石破元幹事長である。石破氏は、憲法改正を自分の使命としており、十分に支持できる人物である。私としては、安倍首相の次には、是非、石破氏に首相を務めていただきたいと考える。
総裁候補として、岸田元外務大臣と野田総務大臣も名前があがっているが、これらの両名は、到底首相の任に耐える人物ではないと考える(なお、岸田氏は、7月24日にに総裁選不出馬を表明した。)。
岸田元外務大臣は、発信力がない。ひ弱な印象を受ける。外務大臣の当時も、韓国との慰安婦交渉において、最後の詰めが甘かったと思われる不手際があった。また、岸田氏の話ぶりを聞いていても、霞が関の官僚が話しているような冷たい印象を受ける。熱意が全く伝わってこないのである。人間的な信頼感も全く感じられない。
また、憲法改正問題についても、岸田氏自身の口から、その考えを聞いたことがない。さらに言えば、その歩行する姿を見ていても、体がサルのように常に左右にぶれており、まったくダメである。岸田氏が、将来、我が国の首相になることはあり得ないと予想する。仮に首相になることがあったら、日本も終わりである。
野田総務大臣について言えば、一体、何を目標として総裁選への出馬を考えているのか、理由が全く分からない。政治家としての確固たる哲学もなく、また、よく練られた政策もない(原因は、氏の周囲に、ブレーンとなるような有為な人材が一人もいないということではなかろうか。)。よって、野田総務大臣については、今後、総裁選への出馬自体を永久に断念されることをお勧めする。
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