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弁護士日記

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百害あって一利なしのサマータイム実施など論外である

2018年08月20日

 先日、安倍首相から、2020年のオリンピック開催に当たり、サマータイムを導入できないか、担当者に検討するよう指示があったという報道がなされた。火元は、森喜朗元総理らしい。
 森喜朗氏は、東京オリンピックの組織委員会の会長であり、聞くところによれば、マラソンの現時点の出走予定時間では、暑すぎるということらしい。
 私は、この話を聞いたとき、「一体、何を考えているのか。馬鹿馬鹿しいにもほどがある。いい加減にして欲しい」と思った。
 サマータイムについては、これを導入すると利点もあるという意見がある。しかし、これは省エネ効果とか経済効果に関する話であり、本当に効果があるのかどうかは全く不明である。効果は疑わしいということである。
 逆に、悪影響が出ることは、ほぼ確実である。第1、健康面で悪影響が出ることは間違いない。ある日を境に、突然に、今までよりも2時間の早起きを強いられた場合、心臓疾患などの病気が増えるという。
 第2に、これまで、例えば、午後5時に退社していた会社の場合、午後3時の退社となるのであるから、帰宅時の暑さは半端でない。特に会社の業務が忙しい場合、明るい3時に退社することは事実上難しいであろう。残業を強いられることになる。
 第3に、時計や電車の運行時刻表、電子機器、ATM、個人のスマホなどの時刻表示がある日、突然に、2時間進むことになる。これに的確に対応できるだろうか?大きな疑問がある。社会全体で見れば、システムの変更に膨大な時間と労力を要するのである。
 このように考えると、オリンピックの暑さ対策のために、サマータイムを導入するということは、実に本末転倒した考え方であって、百害あって一利なし、なのである。
 私の評価によれば、森喜朗氏は、戦後の自民党の総理大臣の中で、能力が最低の人物である。このような人物には、第一線から、一刻も早く退場してもらいたいものである。天下の愚策であるサマータイムの実施は絶対にあってはならない。

日時:15:33|この記事のページ

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