昨日の新聞を読んでいたら、「景気が6年ぶりに悪化」という見出しに出会った(産経新聞5月14日付け朝刊1面参照)。
その根拠として、内閣府が13日に発表した本年3月の景気動向指数が下落したことがあげられていた。同じ1面を読むと、「景気後退入りの可能性」とあり、今年1月に、政府が、景気拡大期が戦後最長になった可能性があると発表したことが幻だったかもしれないと書かれていた。
私は、経済の専門家ではないし、経済問題については全くの素人のレベルにある。しかし、政府が公表する結果と、我々庶民の感覚がずれていることは少なくない。上記の「景気拡大期が最長」という経済専門家の分析も、庶民にとっては全く実感が伴っていなかったのである。
私なりに経済の現状を分析してみると、現在の景気は、後退期に確実に入っているというほかない。
例えば、株価は、景気の先行指数になっているという話を聞く。株価は、普通、景気のピークを迎える前に下落つまり調整に入る。現在の株価は、かなり以前から下落傾向(下降トレンド)に入っているため、景気は少し前にピークアウトした可能性が極めて高い。つまり、現時点では景気は下降局面にあるということである。
問題は、いつまで景気が下降するかということであるが、予想を的中させることは困難であり、誰にも正確なことは分からない。しかし、経済学の初歩的知識として、景気循環という現象が存在することが確認されている。過去の実例に照らせば、2021年中盤頃には底を打ち、再び景気が回復していく可能性が強いと考える。
その場合、上記のとおり、株価は景気に先行するという性質があるため、おそらく2020年末頃までに株価も底を打ち、2021年頃からは再び上昇傾向を強めるのではないかと予想する。
以上のことから、2019年後半から2020年末までは、積極的に事業を拡大する、又は投資を増やすのは差し控え、守りの姿勢に徹するのが得策ではないかと考える。当面は、「城に籠って守備固めに専念する」季節となろう。
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