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弁護士日記

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横浜地検幹部の責任を問う

2019年06月21日

 東京高裁で控訴が棄却され、実刑が確定した犯罪人小林誠は、未だに逃走を続けている。
 どうしてこのような大ごとになってしまったのか?
 原因は明らかである。横浜地検の事務官が、犯罪人小林を収監するために、小林の自宅を訪れた際に、小林が刃物を振り回したため、まったく手出しができずに、停めてあった車での逃走を許したのが原因である。
 しかし問題は、そのような表面的なことではない。
 小林は、昨年9月、横浜地裁小田原支部で、窃盗のほか3件の罪で有罪判決を受けていた。その段階で、小林は保釈を受けて、自由の身にあった。しかし、有罪判決が出たため保釈が取り消された模様である。小林は、小田原支部が出した有罪判決を不服として東京高裁に控訴した。ところが、東京高裁に事件が係属中に、小林は再保釈され、本年1月24日の東京高裁の判決日には、小林は出廷もしていなかった。
 その後、本年2月8日、有罪判決が確定した。検察庁つまり横浜地検は、小林に対し、書面で何回も出頭を促したが、小林は何だかんだと言い訳をして、出頭を拒んだ。また、別の日に横浜地検の検察事務官が小林の自宅を訪問した際には暴力を振るわれそうになったため、事務官はおそれをなして、帰ってしまったという。実に情けない姿をさらした。
 その後、今月19日に検察庁の複数の事務官と厚木署の警察官2名が、小林の自宅を訪問したが、今回の報道のように、小林は自宅にあったとみられる刃物を手にして事務官らを威嚇し、車で逃走したというものである。ところが、検察庁や警察は、小林が刃物を手に逃走したということをなかなか発表せず、初動捜査の遅れが主な原因となって、未だに小林は逃走を継続している。
 ここでは、いろいろな問題点がある。
 第1に、なぜ、東京高裁の刑事裁判官が保釈を安易に認めたのかという疑問である。事件記録を読んだわけではないから明確なことは言えないが、地裁判決によって、凶悪犯である小林が犯罪を犯したことは間違いないということが、東京高裁の裁判官にも分かったはずである。にもかかわらず、安易に保釈を許した。
 しかし、これはおかしい。小林は凶悪犯なのであるから、保釈などしては絶対にいけない。にもかかわらず、有罪判決後に、小林は素直に収監に応じると考えたのは、明らかな判断ミスである。最近の裁判官は質が低下しているように感じる。事実認定能力に問題がある人物が少なくない。司法試験の合格者が激増した副作用かもしれない(質の低下)。1年当たりの合格者数は、500人から1000人で十分である。
 第2に、小林が呼び出しに応じなかった段階で、検察庁の事務官は、そのことを上司である地検支部長に上申し、より実効性のある収監の手段をとるべきであると、説明すべきであった。しかし、現実には、生ぬるい方法でお茶を濁すような対応しかとっていなかった。ちょうど、いじめ問題のために小学生や中学生が自殺に追い込まれた事件が発生しても、地元の教育委員会が生ぬるい対応、つまり「事なかれ主義」を決め込んでいる態度と似ている。
 また、今月19日に地検の事務官のほか警察官も同行していながら、小林を取り逃がしたのは、どのように釈明しても、とうてい国民の理解は得られないであろう。特に警察官は、悪いやつらを逮捕することにかけては専門家なのであるから、身を挺してでも、小林の身柄確保に全力で当たるべきであった。ところが、「自分の身が危ない」という理由で、手を出すことすら行おうとせずに逃走を簡単に許した点は、警察官としては、根本的な資質に欠けるというほかない。
 仮に私だったら、仮に小林がおとなしく収監に応じず、暴力をふるって収監を免れようとしたときは、何が何でも小林を公務執行妨害罪で逮捕する覚悟で臨場したであろう。
 警察官が、日頃、道場で柔道や剣道で体を鍛え、また、逮捕術を習得しているのも、万が一の事態に適切に対処するためで
はないか。意気地のない、また、頼りない警察官には、がっかりさせられた。
 また、検事に対しては、今後も、同様のことが起こるかもしれないので、絶対に再発しないよう深く反省してもらいたい。検察事務官を指揮監督する立場にある幹部級の検事には、もっと責任感を持ってもらいたいものである。

日時:19:18|この記事のページ

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