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弁護士日記

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深作秀春著「視力を失わない生き方(日本の眼科医療は間違いだらけ)」(光文社新書)を読んで

2017年01月16日

 昨年末からお正月にかけて上記の本を読んだ。
 深作秀春医師は、眼科の専門医であり、これまでに多くの患者の目の病を治してきたという。私がこの本を読むまで、眼科のことはほとんど何も知らなかった。読んでびっくりするようなことが多く書かれていた。
 深作医師は、この本の中で「日本の眼科医のレベルを知っていますか?」という問いかけをする。深作医師は、「こと眼科手術医療に関しては、むしろ低レベルと言ってよい」と答える。それに続けて「手術技術が高い、できる眼科医は、私の見るところ10人程度しかいません」と述べる(3頁)。
 これを読んだ私は、「まさか?」と思った。我が国の全ての医師のうち、眼科を専門とする医師がどのくらいいるか正確な数は知らないが、私の漠然とした予断によれば、できる眼科医が100人~200人いてもおかしくないと思っていた。
 それがたったの10人程度だと言うのである。
 そして、深作医師は、「日本の、とくに大学病院や総合病院の眼科のような研修病院を中心とするほとんどの眼科では、手術方法、病気の分類、手術機器や材料、薬、そして医師の腕・・・・のどれをとっても、時代遅れか勘違いしている不十分なレベルが多いのです」、「患者の眼を救うどころか、視力をさらに低下させたり、あるいはかえって失明にいたらせる治療さえおこなわれています。何もせずにただ時間を引き延ばすか、放置しているにすぎないような治療も漫然とおこなわれており、なくなりません」とまで言う(6頁)。
 また、深作医師は、日本の学会の問題も指摘する。日本では、大学が持ち回りで学会を開催し、製薬会社や医療機器メーカーとの間で不透明な金銭のやり取りがあり、結局、製薬会社やメーカーにとって都合の良いガイドラインが学会で作られるとも述べている。この点は、これまでにも製薬会社と大学教授との黒い交際が幾度となく問題となったことがあり、私もすでに知っていたことである。
 深作医師の今回の本を読んでいると、大学病院や総合病院の眼科は、本質が研修病院であり、患者を練習台にしていることが分かる(10頁)。患者を練習台として手術をしている以上、そのことを患者に対し伝えるべきであるが、そのような正しい情報を患者に伝えることはなく、それどころか手術後に悪い結果が出ても、ごまかす傾向があるというのである。
 どういうことかと言えば、日本の眼科医は街の開業医になることが一般的であり、町医者と言われる開業医は開業後に自分で手術をすることはないのであるが、研修中に一定数以上の白内障手術や網膜手術の経験を積むことが求められている。そのため、研修医は、大学病院や総合病院に来た患者を練習台として手術を行うと言うのである(77頁)。また、手術のうまい優れた指導者がほとんどいないと言うのである(79頁)
 患者サイドに立つと、空恐ろしいことが日常茶飯事のように行われているということが分かる。この本を読むと、眼科の実態が次第に分かってくるようになる。この本を読み終えた後、私は、将来、眼科の手術を受けることになった場合は、大学病院と総合病院だけは止めておこうと感じた。より詳しい内容については、この本を読んでいただければよく分かる。今回、お薦めの本として紹介させていただいた。

日時:15:32|この記事のページ

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