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弁護士日記

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高次脳機能障害に対し被害者請求で5級2号が付いた

2017年01月30日

 今回ご紹介する依頼者は、古田さんである(ただし、仮名です)。
 古田さんは、平成26年の秋に横断歩道を歩行中に交通事故に遭い、頭部に重傷を負った。そして、交通事故発生日から約1年経過した平成27年の秋に、当事務所に対し法律相談があったのである。この時点では、古田さんは未だリハビリ中であったが、今後の方針についていろいろと質問があった。
 当事務所は、この時点で、他の方の高次脳機能障害の事件を既に5件解決した実績があった(全て訴訟による解決)。そこで、過去の事例や一般的な判例の傾向等を踏まえて、古田さんには「いましばらくは、十分な治療をされることが肝要です」と助言した。
 その後、平成28年の4月に、古田さんから高次脳機能の後遺障害等級認定について、被害者請求をしたいので委任をしたいという正式依頼があった。また、同じ年の6月には症状が固定し、後遺障害診断書も作成された。そこで、私は、さっそく自賠責保険に対し、高次脳機能障害の等級認定を求めて被害者請求の手続きを開始したのであった。
 被害者請求の場合、等級認定用の後遺障害診断書の作成はもとより、治療開始時からの診断書等の資料を自分で集める必要があり、いろいろと手間がかかる。
 しかし、加害者側の保険会社に等級認定の全てを丸投げした結果として示される「事前認定」と比べ、より公正性が確保されるという利点がある。そのため、当事務所では、たとえ面倒であっても、なるべく被害者請求をすることを相談者にはお勧めしている。
 その後、本年1月になって、自賠責保険会社から、古田さんの高次脳機能障害に関する障害等級は5級2号であるとの通知を受けた。この等級認定結果は、古田さんにとっては不本意なものではなく、納得のいくものであった。
 今後、古田さんについては、人身傷害補償保険会社への保険金の請求及び加害者に対する損害賠償請求訴訟の提起が待っている。最終解決まで、まだまだ道のりは長い。
 なお、当事務所では、別の高次脳機能障害の事件として、安田さん(ただし、仮名です。)という人から、平成27年の秋に訴訟提起の依頼があり、本年(平成29年)1月には裁判も大方終了した。この訴訟は、1月に担当裁判官の方から、和解の勧告があったため、次回2月に開かれる期日に、裁判官の和解案を聞く予定となっている。

日時:13:11|この記事のページ

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