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弁護士日記

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交通事故訴訟における被害者側弁護士の心構えとは

2018年06月12日

 我が国は、少子高齢化の影響を受け、今後、人口が減少することが確実といわれる。
 かたや、自動車は、事故時における歩行者の衝突を軽減する技術などが進歩し、交通事故による死者数は減少の傾向にある。死者数が減少することは良いことであり、今後も、交通政策の見直しや、自動車技術の進歩などによって死亡事故が減少することが望まれる。
 しかし、いくら技術が進歩しても、世の中に、自動車が走行する社会が消えるわけではなく、一定数の人身事故の発生は免れない。そのため、人身事故の被害者側としては、場合によっては、弁護士に事件を委任して、裁判を起こしてもらう必要があろう。
 そこで、交通事故の被害者側から依頼を受けた弁護士に関し、その心構えについて考えてみたい。
 第1に、加害者が損害保険に加入していた場合、損保会社の担当者との交渉が問題になる。損保会社としては、営利企業としては当然の姿勢であるが、人身事故の賠償額を極限まで少なくしようと試みる。そのため、損保会社が提示する示談案は低額の不当なものである場合が多い。被害者側の弁護士としては、示談案の損害項目をよく点検して、賠償金の増額が見込める項目を洗い出す必要がある。
 その上で、例えば、各地の弁護士会にある日弁連交通事故相談センターなどに対し示談の斡旋を申し立て、そこで解決するという方法が考えられる。
 第2に、これまでの損保会社の姿勢からみて、示談による解決が難しいと思われる場合は、訴訟を提起するべきである。
 訴訟の場合、弁護士費用(着手金)が相当額必要となる。この場合、被害者の側で自動車保険に加入しており、その際、弁護士特約を締結してあれば、普通は、300万円までは補助を受けることができ、大変に便利である(300万円までは自己負担なしということである。)。
 被害者から委任を受けた弁護士は、裁判所において民事訴訟法手続に従って訴訟を進行させる。裁判においては、各当事者の主張は、「準備書面」というものに記載して、裁判所と相手方に提出することになっている。ここで、当事務所の特徴は、準備書面を作成・提出するのに要する時間が短いということである。
 例えば、ある年の1月1日に訴訟が始まり、その年の4月1日に裁判の期日が入っていたとする。そして、相手方から準備書面(1)が提出された日は、その期日の1週間前の3月25日であったとする。
 普通の弁護士の場合、それに対する反論を行うため準備書面を作成して提出することが多いが、しかし、提出時期については、4月1日の裁判の期日において次回期日として決まった日の1週間前であることが多い。
 ここでは、例えば、次回期日が5月1日に指定されたとする。そうすると、4月24日に準備書面を提出することになる。つまり、一つの準備書面で一方当事者に主張が生じ、それに対する相手方当事者の反論が出るまで、最低でも1か月間程度かかることになる。
 ところが、当事務所では、3月25日に相手方から準備書面(1)が出された場合、もちろん内容にもよるが、普通は、数日以内に反論のための準備書面を作成し、4月1日よりも前に裁判所と相手方に提出するよう努めている。
 このような方法をとると、裁判の進行が、普通の弁護士のやり方によった場合と比べて2倍の速度で進行する結果となる。被害者は、被害の早期救済を望む方々が多く、その意思を尊重する限り、準備書面は極力早く作成する必要があるのである。
 もちろん、当方で作成した準備書面の内容が「早かろう、悪かろう」ではいけない。ポイントを突いたものでなければならない。そのためには、常日頃から、下級審判例の傾向や考え方の変化を把握しておく必要がある。
 当事務所では、㈱ぎょうせいが発行する「交通事故民事裁判例集」を平成8年から、現時点まで20年以上にわたって定期購読し、毎号が発行され次第、弁護士が必ず目を通すようにしている。このように、当事務所では、常に最新判例の理論を理解して、依頼案件の有利な解決に役立てている次第である。

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