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弁護士日記

弁護士日記

弁護士による不祥事が止まらない

2021年07月19日

 本日(2021年7月17日)の夕方、ネットでニュースを見ていたら、愛知県弁護士会の太田清則弁護士が1200万円を私的に流用したという報道があった。愛知県弁護士会が公式に謝罪会見を開いているのであるから、太田弁護士も事実を認めているのであろう。
 愛知県弁護士会では、先日も、大ベテランの弁護士であるS弁護士が、やはり依頼者のお金を勝手に流用したということで弁護士会が公式に謝罪している。S弁護士は「自転車操業になってしまった」とマスコミに語ったという。
 太田弁護士とは、かなり以前のことであるが、一度だけ二人で仕事で一緒したことがある。その仕事とは、交通事故の示談斡旋員の仕事であった。もちろん、愛知県弁護士会も公認の公的な仕事である。当時、太田弁護士は経験年数が私よりも長かったので、示談斡旋の業務において主査的な役割を与えられていた。
 交通事故の示談斡旋とは、事故の被害者と加害者が加入している損保会社の担当者を弁護士会館に呼んで、双方の主張を聞いた後に、適正な斡旋案を出すことによって双方の納得を得、裁判に訴えることなく和解で解決しようという趣旨で行われている。
 そのため、弁護士である示談斡旋員は、事前に記録を読み込み、自分で相当と考えられる和解案を計算して、当日に備えて準備しておく責務がある。ところが、太田弁護士は、主査的な立場にあるにもかかわらず、開始時間に遅刻し、そのことを謝りもせず、また、事前に記録を何ら検討することなく現れた。これには、私も「何という無責任な弁護士だ」と内心憤慨した記憶がある。
 これが、私の太田弁護士に対する率直な印象である。太田弁護士は、私の記憶が間違っていなければ、会派(公正クラブ)の支持を受けて、愛知県弁護士会の副会長を務めた経歴があるのではなかろうか。
 また、太田弁護士は、以前にも不祥事を起こし、戒告処分を受けた事実があると記憶する。私の持論は、「人間の性格は簡単に変わるものではない」というものである。例えば、おおざっぱな性格とか緻密な性格という特徴は、ほぼ一生不変ではなかろうか。
 過去の処分歴を見ても、一度処分を受けた弁護士のうち、二度、三度と処分を受ける弁護士が目に付く。やはりルーズな性格の弁護士は、いつまでたってもルーズな性格のままなのであろう。
 私が注目しているのは、果たして太田弁護士が、今回の件で資格はく奪の厳しい処分(正式には「退会命令」と言う)を受けるかどうかである。少なくとも、依頼者のお金を業務上横領したのであるから、資格停止1年程度は免れないであろう。しかし、処分が確定した日から、1年が経過すれば、堂々と弁護士業務を再開できるのであるから、被害に遭った依頼者の感情としては、到底納得がいかない軽い処分という評価になるのではなかろうか。
 30年、40年前と違って、今や弁護士の資格を得ることは、簡単ではないが努力次第で何とかなる時代となっている。合格率3パーセントの昔の時代においては、本人の必死の努力だけでは不十分であり、それに加えて運が味方することが合格の条件ということが言えた。
 今や、誰でも弁護士になれる時代である。しかし、反面、競争相手が増えて、たとえ独立してもそれなりの所得を得ることは、容易ではなくなっている。公務員や会社員のように定期的に保証された収入があるわけではなく、ふところ具合は非常に不安定ということができる。
 先週もある弁護士グループからFAXが来て、92.6パーセントの弁護士の平均収入は535万円であるという数字が示されたのには、私も驚いた。仮にこの数字が正確なものだとした場合、同年代の大都市の地方公務員の平均給与をも下回っていることになる。まさに貧乏弁護士が街にあふれているという悲惨な状況と言えよう。
 この状況では、弁護士による依頼者のお金の使い込みという不祥事は、当面のところ増えても減少はしないであろう。効果的な対策として、やはり、司法試験の合格者数を大幅に絞る必要がある。我々が受験した当時合格者数は500人程度であった。したがって、近い将来は、合格者数1000人程度にまで絞る必要があると考える。
 依頼者の立場に立った場合、これから事件を依頼しようとする弁護士の能力と性格を正しく見抜き、優秀で仕事の早い弁護士に依頼をする必要がある。私の個人的経験で言えば、仕事の遅い弁護士で、優秀と評価できる者は一人もいなかった。また、正直な話、特別の例外を除き、弁護士一般に人格者を期待しても、たいてい期待は外れるであろう。あくまで自分の正当な利益を守るための法的サービス提供業者に過ぎないと考えるのが無難と言えよう。

日時:18:52|この記事のページ

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