058-338-3474

お問い合わせ電話番号
受付時間:午前10時~午後5時

電話でのお問い合わせ

弁護士日記

弁護士日記

呆れた新聞紙のコラム

2023年11月24日

 岐阜新聞という新聞がある。この新聞はローカルな新聞であるゆえ、地元の情報は細かく報道してくれる。その意味で有用である。
 半面、90歳を超えた超高齢者が今でも最高顧問となって会社を牽引している様は、何とも形容し難い。さて、今年の秋に突出した話題とは、クマによる人的被害の多さである。クマの被害が全国規模で多く生じている原因については、専門家がいろいろな見解を述べている。
 ある人物は、昨年はクマの餌となる木の実が豊作であったため、子熊が例年以上誕生した。ところが、今年は、逆に木の実が不作でクマの餌が不足し、仕方がなく人が多く生活する都市近郊に出てきたという意見を述べる。確かに、昨年は子熊が例年以上に増えたということは、クマ全体の個数が増える結果となる。ところが、今年は、逆に餌が不足しているというのであるから、結果、餌をめぐってクマ同士の競争が激化し、競争に負けた弱いクマは、仕方がなく都市の近郊にまで出てきて餌を探さざるを得ない事態に陥っているという説明は筋が通っている。
 しかし、クマ側の事情で人と出会い、クマが人を襲うという事態は何としても解決する必要がある。私は、クマを大量に殺処分し、適正な個体数まで減少させる必要があるという持論である。交通事故などで人が死傷した場合、事故を起こした側は、それなりに法的な責任を負うことになっている。具体的に言えば、事故を起こした態様が悪質な場合は、交通刑務所に送られて厳しい矯正教育を受けることになる。人間の場合は、それ相当の制裁を受けるということである。
 ところが、クマによる被害については、奇妙なことが起こっている。普通の市民が自宅でクマによって殺されたり、あるいは重傷を負わされても、地元警察は、「クマが出没しています。危険ですから屋外に出ないようにしてください」などと呑気な広報活動で胡麻化そうとしている。あたかもクマが主人で、人間は脇役のような取扱いである。これはどう考えてもおかしい。クマは、あくまで人間に被害を与えない限度で生存が許される存在にすぎないのである。したがって、クマによる人的被害が多発した場合、クマは、即刻殺処分されなければならないのである。
 ところが、2023年11月23日付けの岐阜新聞「分水嶺」は、A氏という人物の著書を引き合いに出し、クマに襲われたら、「手をクマの口の奥まで入れ、舌をつかんで抵抗」することを推奨する。これには呆れた。このコラムを書いている人物自身ですら、自分でそのような行動をとれるとは考えていないのではないのか?自分にできない行動を、コラムを読んでいる読者に対し奨めているのである。これはおかしい。
 また、「もともと居住空間が近いとされるクマと人がうまく暮らしていくには、互いに張り合うのではなく『見て見ぬふり』ほどの距離間を保つことが大切と」A氏はアドバイスしていると結ぶ。これも現実に合っていない。クマは、勝手に人間の居住地域に接近し、柿木の実を食べたりしていることが問題となっているのである。このような状況で「見て見ぬふり」とは、一体どういうことか?読みようによっては、人間はクマによる乱暴狼藉に対して黙って耐えよ、というメッセージと受けとることも可能である。しかし、これは常識を逸脱した不合理な考え方というほかない。全く同感できない。
 少なくとも、新聞紙のコラムは、普通のネット記事とは比べ物にならないくらいの重みがあるのであるから、今後は、慎重に物を言って欲しいものである。

日時:19:04|この記事のページ

ページの先頭へ

Copyright (c) 宮﨑直己法律事務所.All Rights Reserved.